虹 ~涙色~
どんなに医師達が治療をおこなっても、
空の病気は治らなかった。
私達がもがいても、
空へは伝わらないかのように、何も出来なかった。
けれど、平凡に暮らしている私の心で一つの扉が鍵を開けた。
残り三ヶ月を、楽しくて、心が温まるような思い出を作ろう。
そう願った。
毎日空のお見舞いへいって、
毎日空のお話を聞いて、
毎日空とたくさん遊んで、
毎日空と散歩する。
そんなスケジュールを立てた私は、
すぐにでも空に会いたくなった。
「そら♪おはよう☆」
「おう、りん」
前みたいに仲良くなった私達、
少し違うのは、空の態度や喋り方。
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