男嫌いと噂の美人秘書はエリート副社長に一夜から始まる恋に落とされる。
第1章
『秘書課の香坂 杏珠は男性が嫌いだ』
そんな噂が流れ始めたのは、一体いつからだっただろうか。
記憶にある限り、入社して一年すればそう言われていたような気がする。
別に男性が嫌いなわけじゃない。ただ、私は自分の理想を妥協できないだけ。
彼氏にするならば、絶対に筋肉のついたスポーツマンが良い!
その理想を壊すことなく、二十六年間生きて来た。結果、見事な拗らせ女が誕生。
年齢イコール彼氏いない歴なのは、ある意味当然だと思う。あと、処女なのも、仕方がないと思う。
別にそれを悲観しているわけではない。ただ、そう。そろそろ、自分の理想の人が現れてくれてもいいんじゃないか。そんなことを思って、願って。神さまって意地悪だなぁとか思って。
そういう風に考えて。最近では少し妥協しようかと思っては、やっぱり妥協なんて出来ないと思い直して。
挙句、母についてしまった『とある嘘』をいつ撤回しようかと思って、これまた頭を抱えていたとき。
私は自身が勤める真田ホールディングスの社長である、真田 直樹さんに呼び出された。
そんな噂が流れ始めたのは、一体いつからだっただろうか。
記憶にある限り、入社して一年すればそう言われていたような気がする。
別に男性が嫌いなわけじゃない。ただ、私は自分の理想を妥協できないだけ。
彼氏にするならば、絶対に筋肉のついたスポーツマンが良い!
その理想を壊すことなく、二十六年間生きて来た。結果、見事な拗らせ女が誕生。
年齢イコール彼氏いない歴なのは、ある意味当然だと思う。あと、処女なのも、仕方がないと思う。
別にそれを悲観しているわけではない。ただ、そう。そろそろ、自分の理想の人が現れてくれてもいいんじゃないか。そんなことを思って、願って。神さまって意地悪だなぁとか思って。
そういう風に考えて。最近では少し妥協しようかと思っては、やっぱり妥協なんて出来ないと思い直して。
挙句、母についてしまった『とある嘘』をいつ撤回しようかと思って、これまた頭を抱えていたとき。
私は自身が勤める真田ホールディングスの社長である、真田 直樹さんに呼び出された。