男嫌いと噂の美人秘書はエリート副社長に一夜から始まる恋に落とされる。
第2章
丞さんと関係を持って、数日後。土曜日のお昼過ぎ。私はとある総合病院にいた。
受付を済ませて、エレベーターに乗る。病室は移動していないので、この間と同じ階のボタンを押した。
そして、エレベーターを降りて病室に向かう。入院患者の名前を確かめて、私は扉を開けた。
「あぁ、杏珠!」
病室は二人部屋。けど、先週隣の人が退院したらしく、今はお母さん一人だと聞いている。だからか、お母さんはいつもよりも少し大きな声を出す。
「はい、頼まれてた着替え」
持ってきた大きめの紙袋を渡せば、お母さんは「ごめんねぇ」と言いながらも笑った。
……全然反省していない。
「退院の目途とか、立ちそうなの?」
近くにある折り畳みの椅子を開いて、私はそこに腰を下ろす。
お母さんは私の言葉を聞いて、ゆるゆると首を横に振った。
「まだ全然よ。私もさっさと退院したいんだけど……」
「けど、先生が許可を出さないってことは、無理なのよね」
受付を済ませて、エレベーターに乗る。病室は移動していないので、この間と同じ階のボタンを押した。
そして、エレベーターを降りて病室に向かう。入院患者の名前を確かめて、私は扉を開けた。
「あぁ、杏珠!」
病室は二人部屋。けど、先週隣の人が退院したらしく、今はお母さん一人だと聞いている。だからか、お母さんはいつもよりも少し大きな声を出す。
「はい、頼まれてた着替え」
持ってきた大きめの紙袋を渡せば、お母さんは「ごめんねぇ」と言いながらも笑った。
……全然反省していない。
「退院の目途とか、立ちそうなの?」
近くにある折り畳みの椅子を開いて、私はそこに腰を下ろす。
お母さんは私の言葉を聞いて、ゆるゆると首を横に振った。
「まだ全然よ。私もさっさと退院したいんだけど……」
「けど、先生が許可を出さないってことは、無理なのよね」