よあけとあさひ
「分かってますよ、先生。アスは、友達だから」
ヨルくんは、アスのことを分かっているような口ぶりだった。先生はメガネの奥の目を細めて、うなずく。
「ありがとう。ヨルくん、アサちゃん。アスちゃんをよろしくね」
わたし、アスのことを誤解していた。
アスとちゃんと向き合いたい。なにも知らずに、傷つけてしまったこともたくさんあると思う。
「はい」
「もちろん」
わたしとヨルくんは、先生の言葉に力強くうなずいた。