涙雨を極甘なチョコに溶かして
花音ちゃんが白状したことにより、修也くんのお父さんとお母さんは事実を受け入れてくれて。
私と修也君は付き合っていなかった。
私は修也君を突き落としてはいない。
それをやっと認めてくれて。
『今まで酷い態度をとってしまって、すまなかった』
彼らは私に頭を下げてくれたんだ。
その瞬間、私も反省をした。
修也くんのご家族への配慮が、足らなかったなって。
突然息子が事故にあい、病院で寝たきりに。
意識がない。
話しかけても、うなづき一つしない。
いつ目覚めるかもわからない。
人形のように眠り続ける愛息子。
親として辛いに決まっている。
普通に高校生活を送っている人を見れば
『なんでうちの子だけがこんな目に!』と
怒りが湧きあがらないわけがない。