苦手だったあなたへ
そんな白銀二大巨頭は、うちの高校の女子生徒半分以上が恋に落ちていると言っても過言ではない。


でも先生に恋するなんて、望みも現実味もないし傷つくだけだと思うんだけどなぁ。


なんて、その紺野先生と同居してる身が言うのも変だけど。


家に帰ってから、夜ご飯の支度をした。


買い物に行った時に、好きな洋服ブランドのエプロンが値引きされて安かったから買っちゃったんだよね。


早速使お。


食材はまだあるって言ってたし、中にあるもので簡単に作ろう。


先生って勤務時間はどれくらいなんだろう。


紺野先生は茶道部の顧問だったよね。ホワイトな部活って聞くからすぐに帰ってきそうだけど。


8時をすぎる前には帰ってきた。


｢ふう……あ、月葉がいるのか。慣れないねまだ。｣


私を見て一瞬驚いた紺野先生。そっちから提案した割には失礼だな……。


食卓に並んだご飯を見て、嬉しそうな顔をして着替えに行った。


戻ってきてから2人で手を合わせて夜ご飯を食べ始めた。


｢ん、美味い。月葉って料理できるんだね。｣


｢まぁ、幼い頃から手伝いとかしてきましたし。｣


紺野先生はどんどん箸をすすめている。


｢先生、今日疲れてます？｣


不意にそんなことを聞いてしまったけど、さすがにまずかった？
< 11 / 132 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop