苦手だったあなたへ
「えーと、今日決まった委員会は今日の放課後から活動があるから、場所の確認ちゃんとしとけよ。」


それだけ言うと紺野先生は満足そうに教室を出ていった。


面倒なことになったな……。


紺野先生あんなに軽く決めるなんて、酷いよね本当に。


休み時間、トイレの個室に入ってこっそりスマホを見ていた。


陰キャな私はこうやって暇を潰すのだ。


「それホント面白い。」


「でしょ?やっぱり龍ちゃんの話ってオチがすごいの。」


過激な紺野先生のファン3人組がトイレに入ってきた。


と言っても、個室に入ったりするわけではなく、鏡の前に立っているようだ。


「てか聞いた?龍ちゃんのクラスの体育委員、龍ちゃんが指名して決まったらしいよ。」


「聞いた!しかも指名されたのが中川月葉だって!最悪だよね、あんな子がなんで……。」


気まずい……。


私が中に入ってることを知らずに私の悪口を言うのを聞くって気まずい。


こんなこと漫画だけだと思ってたら現実でも余裕で起こってた。


私は気弱すぎるので、もちろんその場で出ていって喧嘩を買ったりすることなんてしない。


その3人組が出ていくのをただひたすら待つだけ。


3人組が去った後に私が外に出ると、同時に出てきた女の子がいた。
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