苦手だったあなたへ
てかご褒美じゃない!


どんだけナルシストなんだ先生は……。


やっぱり寝てたよね、こんな寝ぼけ方して、こっちの方が恥ずかしいよ……。


「はぁ、月葉のプリン1口貰うって決めてたのに……え、まだ残ってる。」


「あ、それ私の……。」


言いかけたけど、先生は既にスプーンを口に入れていた。


やっぱり、関節キス、になっちゃったよね。


勝手に赤面してる私が1番恥ずかしい。


先生はニヤけた顔して私を見てくる。


「月葉、こんなんでドキドキしてんの?どんだけ男経験ないんだよ。」


「余計なお世話!」


体育祭の後の2人の打ち上げっぽい雰囲気になった。


結局、この雰囲気すごく落ち着くんだよなぁ。


先生のことが苦手ってずっと思ってたけど、一緒に住んでいてイメージと違ったこともあった。


それも、良くも悪くも。


「早く寝ろよ。あと明日暇ならプリン作っといて。」


「先生は部活ないなら家にいますか?」


「バカ、教師を舐めすぎだろ。」


仕事があるってことか。


そりゃあそっか。生徒とは違うもんね。


翌朝の私が起床したのは朝と言うより昼前の10時半。


「わぁ、すっかりワイドショーの時間帯だ……。」


朝ごはんが口に入りそうにないので、お菓子でも買いに行こう。
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