苦手だったあなたへ
ちょっと残念だけど当たり前だよね……。


「大丈夫?怪我とかないよね?」


「はい、本当にありがとうございます。ところでなんでここに?」


色々頭がごちゃごちゃだけど、それがちょっと気になってた。


旗本先生と再び歩き出して、私たちの住宅地が建ち並ぶ街まで戻ってきた。


「いや、ちょっと色々買い物。帰るところで中川さんが困ってるの見えて。」


「あぁ、珍しいことに合コンの穴埋めでして……。」


苦笑いの表情を作りながらそう返事をした。


余程意外だったのか、旗本先生は口を開けて「……そう。」としか言わなかった。


家のそばまで送ってくれて、ちょっとドキドキしちゃう。


「あれ、また2人?旗本先生と月葉って結構2人でいるよね。どうして?」


紺野先生の眉間のシワがだんだん酷くなっていっているのはなんでだろう……。


声も低めかも……?


「いやぁ、奇遇ですね。中川さんが出かけ先で絡まれてたので。」


「はぁ?月葉、今日は出かけないって言ってなかったか?」


ちょ、ちょっと待って紺野先生。


それどこ情報?ってなっちゃわない?


なんか色々とばれちゃわない!?


「え、中川さんとどんな関係で?」


旗本先生さっき私が「合コン行ってた」と言った時よりも驚いてる……。
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