苦手だったあなたへ
なんで急に……。


「月葉、もし……もし俺が月葉のこと好きって言ったら、どうする?」


えっ……?


何の話なの?


先生がさっきから色々攻めたことしすぎて頭が良く回っていない。


「何が……。」


「ふはっ、なんて、冗談!月葉やっぱ男経験無さすぎだよ。」


へ?


冗談だったの?


なんか、本気にしてた私がすごく恥ずかしい。


あと男経験無いってバカにされるのも。


「先生、嘘ばっかり。」


その日は、朝までドキドキしちゃって眠れなかった。


先生と顔を合わせるのが何となく気まずく感じて。


でも、その後は楽しく旅行できた。


忘れてたけど海鮮丼食べたし、海で少しだけ楽しんだし、先生も楽しそうにしてた。


「ふぅ、楽しい?」


「はい!それはもうものすごく。ありがとうございます、本当に。」


先生の水着姿は見慣れなくて恥ずかしさもあったけど、やっぱり似合う。


黒のヤシの葉模様がストイックに締まった体と合っていてよりイケメン度が増している。


海には2時間もいなかったけど、何回逆ナンされたことやら。


帰りの車では、疲れて寝そうだったけど、さすがに申し訳がないので頑張って起きた。


「先生、この旅行中に私のことをもし好きって言ったらどうする?とか聞いてきましたよね。」
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