パティシエになりたいので、結婚はいたしません!
私はラポーム国の貴族ゴールドスタイン家の一人娘のアンに転生してしまったらしい。しかも赤ちゃんの頃からではなく、十歳という中途半端な時期。ちなみに私を覗き込んでいたのはアンの両親だ。
アンになって数日、特に不自由なことはない。文字も普通に日本語に見えるし、お金は日本の全く違うけど何故かいくらか理解できる。でもアンに転生して驚いたことがあった。それはーーー。
「お嬢様、おやつの時間です」
午後三時。メイドのサリーがおやつを持って来てくれた。サリーが手に持っているお皿に乗っているのはケーキやクッキーなどではなく、林檎だ。真っ赤な林檎が丸ごと乗っている。
貴族のおやつってスイーツが出てくるイメージだよね?私もスイーツを期待していた。でもどうやらこの世界にスイーツというものは存在しないらしい。ケーキはもちろん、クッキーもタルトもない。パイはあるけどアップルパイなど甘いものはない。カカオはあるけどチョコレートは存在しないし。
だから食後のデザートやおやつはいつもフルーツ丸ごと。フルーツ大好きだけど……でも……。
「スイーツが食べたい!!」
私は林檎を手に持ったまま厨房へと走った。
アンになって数日、特に不自由なことはない。文字も普通に日本語に見えるし、お金は日本の全く違うけど何故かいくらか理解できる。でもアンに転生して驚いたことがあった。それはーーー。
「お嬢様、おやつの時間です」
午後三時。メイドのサリーがおやつを持って来てくれた。サリーが手に持っているお皿に乗っているのはケーキやクッキーなどではなく、林檎だ。真っ赤な林檎が丸ごと乗っている。
貴族のおやつってスイーツが出てくるイメージだよね?私もスイーツを期待していた。でもどうやらこの世界にスイーツというものは存在しないらしい。ケーキはもちろん、クッキーもタルトもない。パイはあるけどアップルパイなど甘いものはない。カカオはあるけどチョコレートは存在しないし。
だから食後のデザートやおやつはいつもフルーツ丸ごと。フルーツ大好きだけど……でも……。
「スイーツが食べたい!!」
私は林檎を手に持ったまま厨房へと走った。