親愛なる魔王の君へ#2~召喚されたので、魔王の側近になります!~
少しでも、気分を落ち着かせたかったから。
――カラン
本を読んでいると何かが落ちる音が聞こえて、僕は顔を上げる。床には、青い宝石の埋め込まれた、白く長い杖が落ちていた。
「杖……?」
そんなことを思いながら、僕は立ち上がると、床に落ちた杖に近付いて、拾い上げる。杖は結構な長さがあって、立ててみると、僕の背丈はある。
僕が色々な角度から杖を見ていた時、杖が強い光を放つ。
その光が余りにも眩しくて、僕は思わず目を閉じた――。
少し時間が経つと光が収まって、僕は恐る恐る目を開ける。
「……ここ、どこ?」
僕の視界に映ったのは、見慣れない森。くるりと見渡してみる……けど、視界に移るのは、木、木、木、ばかり……。
見慣れない景色に、僕は不安になってしまう。
どうしようかと考えていると、耳に唸り声が届いた。声がした方を見てみると、大きなオオカミのような動物?がいる。
動物?の赤い目がギラりと光って、僕は思わず後ずさる。
僕の頬に、冷や汗が伝った。
グルル、と唸り声を上げた動物?は僕に向かって走ってきた。僕の体は、恐怖で動かなくなる。
死を覚悟した瞬間、僕の目の前に誰かが着地した。金髪が印象的な男性だ。
――カラン
本を読んでいると何かが落ちる音が聞こえて、僕は顔を上げる。床には、青い宝石の埋め込まれた、白く長い杖が落ちていた。
「杖……?」
そんなことを思いながら、僕は立ち上がると、床に落ちた杖に近付いて、拾い上げる。杖は結構な長さがあって、立ててみると、僕の背丈はある。
僕が色々な角度から杖を見ていた時、杖が強い光を放つ。
その光が余りにも眩しくて、僕は思わず目を閉じた――。
少し時間が経つと光が収まって、僕は恐る恐る目を開ける。
「……ここ、どこ?」
僕の視界に映ったのは、見慣れない森。くるりと見渡してみる……けど、視界に移るのは、木、木、木、ばかり……。
見慣れない景色に、僕は不安になってしまう。
どうしようかと考えていると、耳に唸り声が届いた。声がした方を見てみると、大きなオオカミのような動物?がいる。
動物?の赤い目がギラりと光って、僕は思わず後ずさる。
僕の頬に、冷や汗が伝った。
グルル、と唸り声を上げた動物?は僕に向かって走ってきた。僕の体は、恐怖で動かなくなる。
死を覚悟した瞬間、僕の目の前に誰かが着地した。金髪が印象的な男性だ。