その手で強く、抱きしめて
そうだ、もし仮に藍華が捕まっていたとして、何の考えも力も無い私一人が直倫の元へ乗り込んだところで私がどうにか出来るはずもない。
それだと二人とも部屋から出られなくなっていたかもしれないし、用済みになった藍華は殺されていたかもしれない。
藍華が捕まっていなかったとしても、眞弘さんの言う通り私は殺されていたかもしれないし、監禁されて外へ出る事が出来なくなっていたかもしれない。
自分の行動がどれだけ浅はかだったかを思い知らされる。
「うっ、ひっく……ごめんなさい、眞弘さん、私、……」
「もういい、分かったならそれでいい。もう絶対に危険な事はしないでくれ」
「はい……っ」
身体を震わせて泣きじゃくる私に優しく声を掛けながら抱き締め続けてくれる眞弘さん。
もう絶対にこんな馬鹿な事はしないと心に誓った私は落ち着くまで彼に身体を預けていた。
暫くして、再びスマホに藍華の電話番号から電話が掛かってくる。
どうしようかと眞弘さんを見ると、
「会いに行くと言え」
「え?」
「これ以上野放しには出来ない。そもそも他人のスマートフォンを盗んだ行為は窃盗にあたるから十分事件に出来る。それからSNSへの投稿の数々、お前の住んでいたアパートを始め職場や駅などで待ち伏せしていた現場は全て証拠として収めている。全てを警察に提出すれば、流石に警察も動くだろう」
彼の話を聞いた私は、純粋に凄いと思った。
「それじゃあ、電話に出ます」
「ああ」
眞弘さんの言う通り、私はしつこく鳴り続ける電話に出る。
「ごめんね、なかなか家を出られなくて……これから向かうから」
一向に姿を見せない私に怒りをぶつけてくる直倫にこれから向かうと伝えた私は眞弘さんが運転する車に乗り込むと、直倫の住むアパートへ向かって行った。
それだと二人とも部屋から出られなくなっていたかもしれないし、用済みになった藍華は殺されていたかもしれない。
藍華が捕まっていなかったとしても、眞弘さんの言う通り私は殺されていたかもしれないし、監禁されて外へ出る事が出来なくなっていたかもしれない。
自分の行動がどれだけ浅はかだったかを思い知らされる。
「うっ、ひっく……ごめんなさい、眞弘さん、私、……」
「もういい、分かったならそれでいい。もう絶対に危険な事はしないでくれ」
「はい……っ」
身体を震わせて泣きじゃくる私に優しく声を掛けながら抱き締め続けてくれる眞弘さん。
もう絶対にこんな馬鹿な事はしないと心に誓った私は落ち着くまで彼に身体を預けていた。
暫くして、再びスマホに藍華の電話番号から電話が掛かってくる。
どうしようかと眞弘さんを見ると、
「会いに行くと言え」
「え?」
「これ以上野放しには出来ない。そもそも他人のスマートフォンを盗んだ行為は窃盗にあたるから十分事件に出来る。それからSNSへの投稿の数々、お前の住んでいたアパートを始め職場や駅などで待ち伏せしていた現場は全て証拠として収めている。全てを警察に提出すれば、流石に警察も動くだろう」
彼の話を聞いた私は、純粋に凄いと思った。
「それじゃあ、電話に出ます」
「ああ」
眞弘さんの言う通り、私はしつこく鳴り続ける電話に出る。
「ごめんね、なかなか家を出られなくて……これから向かうから」
一向に姿を見せない私に怒りをぶつけてくる直倫にこれから向かうと伝えた私は眞弘さんが運転する車に乗り込むと、直倫の住むアパートへ向かって行った。