結婚について、本気出してみた。
「僕が言いたいのはですね、もっとこの奇跡を奇跡らしく感じましょってことで。だって、なかなかないですよ? こんなこと」
「まあ、何となくわかります」
「お、わかりますか、筒香さん」
「はい。でも、じゃあ、こういう奇跡的な偶然を前にして、一体誰が借りるべきなんだろうとも思います」
「筒香さん、そんなに観たいんですか? エイリアン2」
「若井先生だって、観たいから手に取ろうとしたんじゃないんですか? エイリアン2」
「いや、僕は別に。なんとなく、どんな映画だったっけくらいの感じで」
「じゃあ、とりあえず、若井さんは脱落ってことで!」
「だな。宗教の人の言う通りだ」
「脱落、ですね」