本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第8章 13 デートだろ?
その後、私と川口さんは一緒に電車に乗った。電車の中では今日のプラネタリウムの感想をお互いに言い合い、新小岩駅に着いて改札を出ると川口さんが声をかけてきた。
「加藤さん。俺は駅で元カノに電話入れてみるからここで別れよう。今日はとても楽しかったよ。ありがとう」
「うん、こっちも楽しかった。今日は付き合ってくれてありがとう。それじゃあ頑張ってね」
何と言えば良いか分からず、無難な挨拶をすると川口さんは笑顔を見せた。
「それじゃ、またね」
「うん、また」
また…があるか分からないけど、川口さんに改札で手を振って別れると私はぶらぶらと夕焼けに染まる空の下を歩きながらマンションへと向かった。
私のお正月休みは後1日。4日からは仕事が始まる。
「はぁ~明日は何しよう。明日なら友達誰か1人つかまるかな…それとも映画でも観に…」
トゥルルルルル・・
突然私のスマホに携帯の着信音が鳴り響いた。
「ん?誰だろう?」
スマホを手に取り、私は息を飲んだ。電話の相手は亮平からだった。
「どうしよう…」
けれど、今日亮平を置いて川口さんと出かけた時に見た何処か悲し気な亮平の顔が頭に浮かんだ。やっぱり悪い事しちゃったかな。よし、電話…出よう。
「はい、もしもし」
『鈴音。もう用事は済んだのか?』
「う、うん。終わったよ」
『そうか、で?デートは楽しかったか?』
「え?デートって?」
『何だ?違うのか?デートじゃなかったのかよ?』
「デートじゃないよ。ただ2人で一緒にプラネタリウムを見て、お昼を食べて、帰りにコーヒーを飲んで帰ってきただけだから」
『そう言うのをデートって言うんだよ』
「だから…」
私はそこまで言いかけて言葉を飲んだ。ここで言い合いをしても無駄だ。だって多分今の亮平には私が何を言っても聞きいれてくれない気がしたから。
『何だよ、突然黙ったりして。やっぱりデートなんだな?』
「もういいよ。デートでも何でも…それで?要件は何?」
『鈴音、明日は暇なんだろう?仕事はいつからだ?」
「仕事は4日からだけど明日、暇なら何かあるの?」
またお姉ちゃんに関する事だったら断ろう。
『なら、明日こそ予定空けておけよ?』
「え?ちょっと待って。お姉ちゃんも来るなら当然私は行かないからね?」
『ああ、分かってるよ。それじゃ明日9時にお前の部屋へ行くからな』
「え…ええっ?!朝の9時からいきなり私の部屋へ来るつもり?」
『ああ、そうだ。じゃあな』
「ちょ、ちょっと待ってよっ!」
だけど電話は無情にも切れてしまった。
「もう、何よ…。ほんとに勝手なんだから…」
それにしても朝の9時から亮平が部屋に来るなんて…何か大事な用事でもあるのかな?
「まぁ、いっか。どうせ朝早く来てすぐに帰るでしょう」
そして少し歩いていると家の近所のスーパーが目に入った。そうだ、明日亮平が来るなら何か飲み物とか食べ物用意して置いたほうがいいかな?そこで私はスーパーの中へ入ると、インスタントコーヒーに袋に入ったマドレーヌにスナック菓子をいくつか買うと、店を出た。
「何だか子供っぽい食べ物ばかりだけど…まぁ、相手は亮平だからね。これでいっか…」
空を見上げると、辺りは大分薄暗くなって空に一番星が輝いていた。私は白い息を吐きながら思った。お姉ちゃんは今どうしているのだろうと――
「加藤さん。俺は駅で元カノに電話入れてみるからここで別れよう。今日はとても楽しかったよ。ありがとう」
「うん、こっちも楽しかった。今日は付き合ってくれてありがとう。それじゃあ頑張ってね」
何と言えば良いか分からず、無難な挨拶をすると川口さんは笑顔を見せた。
「それじゃ、またね」
「うん、また」
また…があるか分からないけど、川口さんに改札で手を振って別れると私はぶらぶらと夕焼けに染まる空の下を歩きながらマンションへと向かった。
私のお正月休みは後1日。4日からは仕事が始まる。
「はぁ~明日は何しよう。明日なら友達誰か1人つかまるかな…それとも映画でも観に…」
トゥルルルルル・・
突然私のスマホに携帯の着信音が鳴り響いた。
「ん?誰だろう?」
スマホを手に取り、私は息を飲んだ。電話の相手は亮平からだった。
「どうしよう…」
けれど、今日亮平を置いて川口さんと出かけた時に見た何処か悲し気な亮平の顔が頭に浮かんだ。やっぱり悪い事しちゃったかな。よし、電話…出よう。
「はい、もしもし」
『鈴音。もう用事は済んだのか?』
「う、うん。終わったよ」
『そうか、で?デートは楽しかったか?』
「え?デートって?」
『何だ?違うのか?デートじゃなかったのかよ?』
「デートじゃないよ。ただ2人で一緒にプラネタリウムを見て、お昼を食べて、帰りにコーヒーを飲んで帰ってきただけだから」
『そう言うのをデートって言うんだよ』
「だから…」
私はそこまで言いかけて言葉を飲んだ。ここで言い合いをしても無駄だ。だって多分今の亮平には私が何を言っても聞きいれてくれない気がしたから。
『何だよ、突然黙ったりして。やっぱりデートなんだな?』
「もういいよ。デートでも何でも…それで?要件は何?」
『鈴音、明日は暇なんだろう?仕事はいつからだ?」
「仕事は4日からだけど明日、暇なら何かあるの?」
またお姉ちゃんに関する事だったら断ろう。
『なら、明日こそ予定空けておけよ?』
「え?ちょっと待って。お姉ちゃんも来るなら当然私は行かないからね?」
『ああ、分かってるよ。それじゃ明日9時にお前の部屋へ行くからな』
「え…ええっ?!朝の9時からいきなり私の部屋へ来るつもり?」
『ああ、そうだ。じゃあな』
「ちょ、ちょっと待ってよっ!」
だけど電話は無情にも切れてしまった。
「もう、何よ…。ほんとに勝手なんだから…」
それにしても朝の9時から亮平が部屋に来るなんて…何か大事な用事でもあるのかな?
「まぁ、いっか。どうせ朝早く来てすぐに帰るでしょう」
そして少し歩いていると家の近所のスーパーが目に入った。そうだ、明日亮平が来るなら何か飲み物とか食べ物用意して置いたほうがいいかな?そこで私はスーパーの中へ入ると、インスタントコーヒーに袋に入ったマドレーヌにスナック菓子をいくつか買うと、店を出た。
「何だか子供っぽい食べ物ばかりだけど…まぁ、相手は亮平だからね。これでいっか…」
空を見上げると、辺りは大分薄暗くなって空に一番星が輝いていた。私は白い息を吐きながら思った。お姉ちゃんは今どうしているのだろうと――