本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第10章 7 懐かしい人
9時半―
錦糸町駅で井上君と旅行のビラ配りに駅に向かって歩いてる時にコンビニを見かけた。
「ねえ、井上君。私ちょっとコンビニに寄りたいから、先に駅に行っててくれる?」
亮平に栄養ドリンクを買って飲むように言われていたことを思い出した。
「何か買うんだ? いいよ、俺も買い物していくから」
井上君が笑顔で答える。そこで私たちは一緒にコンビニへと入った。
「う~ん…どれがいいかな…」
栄養ドリンクのコーナーの前で何にするか迷っていると、井上君がやってきた。
「へ~加藤さんは栄養ドリンクが欲しかったのか」
「もう買い物は終わったの?」
「うん。ガムと缶コーヒー買った」
「そうなんだ。じゃ、私も早く買わなくちゃ」
とりあえず一番高いのを買えばいいかな?一番栄養がありそうに思えるし…。
そこで私は栄誉ドリンクに手を伸ばした。
「ありがとうございましたー」
レジを済ませた私はお店のドリンクカウンターに向かうと後からついてきている井上君に尋ねた。
「ここで飲んでいってもいい?」
「ああ、いいよ」
井上君がチラシの入った2つの紙袋をカウンターの上に乗せるとポケットから缶コーヒーを取り出した。
「あれ?井上君も飲むの?」
「うん、朝はすぐ眠くなっちゃうんだよな」
「え~立ってビラ配りなのに眠くなっちゃうの?」
「そうなんだよ。低血圧だからかな…」
欠伸をかみ殺しながら井上君はコーヒーをゴクゴク飲んでいる。
「ええ? そうだったの?」
知らなかった。それじゃ夏は尚更辛いだろうな…。
「うん、上が120で下が70」
「え? 上が120で下が70…? 何それ、普通じゃない」
「あ、ばれた? ハハハ…」
言いながら井上君はグイッと缶コーヒーを一気飲みした。
「それにしても驚いちゃった。最近はコンビニでも1本500円もする栄養ドリンクが売ってるんだね?」
「え? そうなんだ! 俺は栄養ドリンクなんて買って飲んだことが無いからな…。もしかしてそれじゃそのドリンクは…?」
「うん。税込みで540円したよ」
「嘘! マジか…」
「はぁ…給料日前なのに奮発しちゃった。だから大事に飲んでるの」
コンビニの掛け時計を見ると時刻はそろそろ10時になろうとしている。
「でものんびりしている時間、なさそうだね…」
本当は味わいながら飲みたかったけど、時間も押しているし私は一気に飲んだ。
「さて、それじゃ行こうか?」
駅に着くと井上君が声をかけてきた。
「それじゃ、俺は南口で配るから加藤さんは北口で配ってよ。15時になったら一緒に支店に戻ろう。迎えに来るから」
「うん、分かった。それじゃあまた後でね」
そして私たちは駅前で別れると、それぞれの持ち場へと向かった。
「ふう~…やっぱり2月のビラ配りはきついな…」
かじかむ手に息を吹きかけながら呟いた。お正月休みも終わってまだ1月しかたっていないから、あまり旅行へ行こうって言う考えの人も少ないのか、ちらしを貰ってくれる人もまばらだし…。私は足元に置かれた紙袋の中に入ったちらしを見てため息をついた。その時。
「鈴音…鈴音じゃないか?」
背後で聞き覚えのある声が聞こえた。
「え…?」
ゆっくり振り向くと、そこにはコートを着てビジネスバックを持った隆司さんがそこに立っていた――
錦糸町駅で井上君と旅行のビラ配りに駅に向かって歩いてる時にコンビニを見かけた。
「ねえ、井上君。私ちょっとコンビニに寄りたいから、先に駅に行っててくれる?」
亮平に栄養ドリンクを買って飲むように言われていたことを思い出した。
「何か買うんだ? いいよ、俺も買い物していくから」
井上君が笑顔で答える。そこで私たちは一緒にコンビニへと入った。
「う~ん…どれがいいかな…」
栄養ドリンクのコーナーの前で何にするか迷っていると、井上君がやってきた。
「へ~加藤さんは栄養ドリンクが欲しかったのか」
「もう買い物は終わったの?」
「うん。ガムと缶コーヒー買った」
「そうなんだ。じゃ、私も早く買わなくちゃ」
とりあえず一番高いのを買えばいいかな?一番栄養がありそうに思えるし…。
そこで私は栄誉ドリンクに手を伸ばした。
「ありがとうございましたー」
レジを済ませた私はお店のドリンクカウンターに向かうと後からついてきている井上君に尋ねた。
「ここで飲んでいってもいい?」
「ああ、いいよ」
井上君がチラシの入った2つの紙袋をカウンターの上に乗せるとポケットから缶コーヒーを取り出した。
「あれ?井上君も飲むの?」
「うん、朝はすぐ眠くなっちゃうんだよな」
「え~立ってビラ配りなのに眠くなっちゃうの?」
「そうなんだよ。低血圧だからかな…」
欠伸をかみ殺しながら井上君はコーヒーをゴクゴク飲んでいる。
「ええ? そうだったの?」
知らなかった。それじゃ夏は尚更辛いだろうな…。
「うん、上が120で下が70」
「え? 上が120で下が70…? 何それ、普通じゃない」
「あ、ばれた? ハハハ…」
言いながら井上君はグイッと缶コーヒーを一気飲みした。
「それにしても驚いちゃった。最近はコンビニでも1本500円もする栄養ドリンクが売ってるんだね?」
「え? そうなんだ! 俺は栄養ドリンクなんて買って飲んだことが無いからな…。もしかしてそれじゃそのドリンクは…?」
「うん。税込みで540円したよ」
「嘘! マジか…」
「はぁ…給料日前なのに奮発しちゃった。だから大事に飲んでるの」
コンビニの掛け時計を見ると時刻はそろそろ10時になろうとしている。
「でものんびりしている時間、なさそうだね…」
本当は味わいながら飲みたかったけど、時間も押しているし私は一気に飲んだ。
「さて、それじゃ行こうか?」
駅に着くと井上君が声をかけてきた。
「それじゃ、俺は南口で配るから加藤さんは北口で配ってよ。15時になったら一緒に支店に戻ろう。迎えに来るから」
「うん、分かった。それじゃあまた後でね」
そして私たちは駅前で別れると、それぞれの持ち場へと向かった。
「ふう~…やっぱり2月のビラ配りはきついな…」
かじかむ手に息を吹きかけながら呟いた。お正月休みも終わってまだ1月しかたっていないから、あまり旅行へ行こうって言う考えの人も少ないのか、ちらしを貰ってくれる人もまばらだし…。私は足元に置かれた紙袋の中に入ったちらしを見てため息をついた。その時。
「鈴音…鈴音じゃないか?」
背後で聞き覚えのある声が聞こえた。
「え…?」
ゆっくり振り向くと、そこにはコートを着てビジネスバックを持った隆司さんがそこに立っていた――