本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第2章 5 合コンのメンバーは?
週末の夜7時―
私は新宿駅のJR東南口改札前で真理ちゃんを待っていた。今日は真理ちゃんに誘われた合コンの日だったのだ。今日は女性3名、男性3名の合コンと聞いている。
もう1人のメンバーである萌ちゃんもまだ姿を見せない。
「う~ん…待ち合わせ時間は18:50なのにまだ来ないのかなあ…?」
スマホの時刻を見ながら改札で待っていると、電車が到着したのかゾロゾロと大勢の人々が改札に向かってやってきた。すると…。
「鈴音~っ!」
大きな声で手を振り、こちらへ駆けて来る真理ちゃんを見つけた。その後ろには萌ちゃんもいる。
「真理ちゃん!、萌ちゃん!」
私も手を振ると、2人は駆け寄って来た。
「鈴音ちゃん、元気だった?」
萌ちゃんが尋ねてきた。
「うん、元気元気。そう言えばこの間新入社員研修に来ていなかったけど、どうかしたの?」
私が尋ねると萌ちゃんは答えた。
「あのね、実はその日はシフトで休み入っていたんだ。だから参加出来なかったの。でも研修があるって知っていたら出社していたのになあ」
「まあまあ、仕方ないわよ。突然研修が決まったんだし…。それより、早く行こう!19:30に居酒屋で待ち合わせしてるのよ。ここから徒歩で10分以上歩くから急がなくちゃ!」
真理ちゃんに促され、私たちは速足で歩きながら会話の続きを始めた。
「それで、どうして急に研修が決まったんだっけ?」
私が尋ねると真理ちゃんが言った。
「それが先週の木曜日に大森支店に配属された新人君がお客様を失礼な態度で怒らせちゃったらしくてね、それで急遽新入社員が一同に集められたって訳よ」
「ああ…そう言えば、大森支店に配属されたのって、小林君だっけ…どうりで一番指名されて実演させれていたわけだ」
なるほどね~。でも確かに小林君て研修当時から色々注意を受けていたっけ…。その後も私たちは色々と話をしながら、いつの間にか繁華街へとやって来ていた。そして、不意にピタリと真理ちゃんが足を止めた。
「ここだよ、居酒屋さんは」
真理ちゃんが示した居酒屋は多国籍料理を打ち出している大手居酒屋チェーン店だった。
すると萌ちゃんが言った。
「あ!私ここの居酒屋知ってる~。ここの店、鉄板焼きメニューが有名なんだよ」
「へえ~さすがはお酒好きな萌ちゃん。詳しいね」
私は感心したように言うと、真理ちゃんが促してきた。
「ほら、早く中へはいろう。今夜集まる男性陣も皆新入社員なんだよ」
「はいはい」
私は言われるまま、店の中へと足を踏み入れた。それにしても真理ちゃんも萌ちゃんも今夜の着ている服は気合が入っている。2人共女性らしいスカートなんか履いてるんだもの。そして私はと言えばパンツスタイル。
真理ちゃんや萌ちゃんはいざ知らず、私はもともと彼氏を見つける為にここへ来たわけじゃないから、いつもと変わらぬ服装で出勤してきたのだ。だって…私の好きな人は亮平だから…。そんな事を考えていると、お座敷席から声がかかって来た。
「あ!こっちだよ!」
「あ~田代君。ごめんね~遅くなっちゃって」
真理ちゃんが声を掛けてきた男性の元へと言った。
「へえ~。あの田代君て人、なかなか恰好いいね」
萌ちゃんが私の耳元で囁いて来た。
「うん、そうだね」
適当に相槌を打っていると真理ちゃんが手を振って来た。
「ほらほら、2人共何してるの!こっちにおいで!」
「「は~い」」
呼ばれて私たちは男性陣が待ち受けるお座席テーブルへ近づき、参加メンバーの男性陣達の顔を見て、息を飲んだ。
「え?亮平?!」
「す、鈴音じゃないか!」
私と亮平は互いの事を指さして絶句するのだった――
私は新宿駅のJR東南口改札前で真理ちゃんを待っていた。今日は真理ちゃんに誘われた合コンの日だったのだ。今日は女性3名、男性3名の合コンと聞いている。
もう1人のメンバーである萌ちゃんもまだ姿を見せない。
「う~ん…待ち合わせ時間は18:50なのにまだ来ないのかなあ…?」
スマホの時刻を見ながら改札で待っていると、電車が到着したのかゾロゾロと大勢の人々が改札に向かってやってきた。すると…。
「鈴音~っ!」
大きな声で手を振り、こちらへ駆けて来る真理ちゃんを見つけた。その後ろには萌ちゃんもいる。
「真理ちゃん!、萌ちゃん!」
私も手を振ると、2人は駆け寄って来た。
「鈴音ちゃん、元気だった?」
萌ちゃんが尋ねてきた。
「うん、元気元気。そう言えばこの間新入社員研修に来ていなかったけど、どうかしたの?」
私が尋ねると萌ちゃんは答えた。
「あのね、実はその日はシフトで休み入っていたんだ。だから参加出来なかったの。でも研修があるって知っていたら出社していたのになあ」
「まあまあ、仕方ないわよ。突然研修が決まったんだし…。それより、早く行こう!19:30に居酒屋で待ち合わせしてるのよ。ここから徒歩で10分以上歩くから急がなくちゃ!」
真理ちゃんに促され、私たちは速足で歩きながら会話の続きを始めた。
「それで、どうして急に研修が決まったんだっけ?」
私が尋ねると真理ちゃんが言った。
「それが先週の木曜日に大森支店に配属された新人君がお客様を失礼な態度で怒らせちゃったらしくてね、それで急遽新入社員が一同に集められたって訳よ」
「ああ…そう言えば、大森支店に配属されたのって、小林君だっけ…どうりで一番指名されて実演させれていたわけだ」
なるほどね~。でも確かに小林君て研修当時から色々注意を受けていたっけ…。その後も私たちは色々と話をしながら、いつの間にか繁華街へとやって来ていた。そして、不意にピタリと真理ちゃんが足を止めた。
「ここだよ、居酒屋さんは」
真理ちゃんが示した居酒屋は多国籍料理を打ち出している大手居酒屋チェーン店だった。
すると萌ちゃんが言った。
「あ!私ここの居酒屋知ってる~。ここの店、鉄板焼きメニューが有名なんだよ」
「へえ~さすがはお酒好きな萌ちゃん。詳しいね」
私は感心したように言うと、真理ちゃんが促してきた。
「ほら、早く中へはいろう。今夜集まる男性陣も皆新入社員なんだよ」
「はいはい」
私は言われるまま、店の中へと足を踏み入れた。それにしても真理ちゃんも萌ちゃんも今夜の着ている服は気合が入っている。2人共女性らしいスカートなんか履いてるんだもの。そして私はと言えばパンツスタイル。
真理ちゃんや萌ちゃんはいざ知らず、私はもともと彼氏を見つける為にここへ来たわけじゃないから、いつもと変わらぬ服装で出勤してきたのだ。だって…私の好きな人は亮平だから…。そんな事を考えていると、お座敷席から声がかかって来た。
「あ!こっちだよ!」
「あ~田代君。ごめんね~遅くなっちゃって」
真理ちゃんが声を掛けてきた男性の元へと言った。
「へえ~。あの田代君て人、なかなか恰好いいね」
萌ちゃんが私の耳元で囁いて来た。
「うん、そうだね」
適当に相槌を打っていると真理ちゃんが手を振って来た。
「ほらほら、2人共何してるの!こっちにおいで!」
「「は~い」」
呼ばれて私たちは男性陣が待ち受けるお座席テーブルへ近づき、参加メンバーの男性陣達の顔を見て、息を飲んだ。
「え?亮平?!」
「す、鈴音じゃないか!」
私と亮平は互いの事を指さして絶句するのだった――