本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第11章 4 驚きの言葉
「俺が今日お前を迎えに代理店へ行ったって話はしたよな?」
「うん。勿論聞いてるよ。だから、いまこうして2人でファミレスに来てるんでしょう?」
「店に行ったら鈴音の姿が見えないから窓口で聞いたんだよ。対応したのは井上って男だった」
私は黙って話の続きを待った。
「鈴音が今日は仕事だって言うのは分かっていたからな。それで18時半にお前の勤務先の代理店に行ったんだよ」
亮平がそこまで話した時。
「お待たせいたしました」
男性ウェイターが注文した料理を持って現れたので一旦亮平の話はそこでストップした。料理をテーブルの上に置き、ウェイターがごゆっくりどうぞと言って去って行くと、早速亮平がフォークとナイフを手にとる。
「おお! うまそうだな~よし、食べるか!」
そしてフォークとナイフでステーキをカットしていく。私はそんな亮平を見ながら話しかけた。
「ねぇ、亮平。話しの続きはどうなったの?」
「まあ、その話はあとで構わないや。あまり気分の良い話じゃないからな。それより今は食事に専念させろよ」
亮平はカットしたステーキを口に入れると笑顔になる。
「う~ん旨いなっ」
「そう……良かったね」
私は白けた気分でデミグラスソースがたっぷりかかったオムライスをスプーンですくって口に入れた。味は凄くおいしいんだけど、亮平の話の続きが気になって、とてもじゃないけど亮平のように食事を楽しめる気分にはなれない。そんな私の様子に気付いたのか亮平が声をかけて来た。
「何だよ、うまくないのか? その料理」
「ううん、そんな事無い。美味しいよ? 美味しいけど……」
「美味しいけど何だよ」
「ううん、別に何でもない」
私は黙って料理を口に運び、辺りを見渡した。店内は混雑していて、ほとんどのテーブル席が埋まっていた。何故かカップルばかりがやけに目立っていた。そこで私は料理を一心不乱に食べている亮平に声をかけた。
「ねぇ、亮平」
「何だよ?」
亮平は顔を上げて私を見た。
「周りのボックス席の人達……見て?」
私に言われるまま亮平は店内を見渡し、尋ねてきた。
「見たけど何だよ?」
「どう思う?」
「どうって……うん。平日なのに混んでるなって思ったけど?」
亮平の返事に軽く失望しながら私はオムライスを口に運んだ。
「何だよ? 気になるだろう? 言ってみろよ?」
「カップルばかりだと思わない?」
「う~ん……言われてみれば確かにそうかもな?」
「それだけ?」
「何だよ? 他に何かあるのか?」
いつの間にか食事を終えた亮平は口元をペーパーで拭いている。
「……何でもない」
私達って、周りから見たらどうみえるかな?って聞こうと思ったけど亮平の様子を見て、とてもでは無いけど尋ねる気が失せてしまった。代わりに私は料理を食べる事に集中した。亮平はそんな私をじっと見つめ……やがて口を開いた。
「鈴音、さっきの話の続きだけどな」
「うん、いいよ。何?」
「お前は一体何人の男と付き合ってるんだよ?」
突然耳を疑うような言葉に私は固まってしまった。
「……は?」
何だろう? 一体亮平は何を言い出すのだろう?
最後の一口を食べ終えると尋ねた。
「何を言ってるの? 私には意味が分からないんだけど?」
「意味が分からない? 自分の事なのにか? お前、去年男と同棲していただろう? しかも元カレと」
「た、確かに元カレのマンションで少しお世話になったけど、ただの同居人だったんだからね? 大体、私はもうあのマンションを出たじゃない。それに今、隆司さんはよりを戻した彼女と一緒に住んでるんだからね?」
「それじゃあいつは? 年始に会ったあの男」
「川口さんの事? 私、もう全然彼とは会ってもいないよ? 当然連絡も取っていないし。ただのご近所さんだってば」
告白らしき事は言われたけど、それは言えない。
「ならやっぱり本命はあの男か? 同期の井上か? あいつ初めから俺に敵意を向けてきたな。加藤ならいません。御客でなければお引き取り下さいって」
「ええ!?」
信じられない、井上君がそんな事言うなんて。
「それで仕方なく店を出たら、あいつ俺の事追いかけてきやがった。そして俺に言ったんだよ。もうお前に付きまとうなって」
「そんな事を井上君が?」
「だから俺も何でお前にそんな事言われなくちゃならないんだって言ったら……あいつ、何て言ったと思う?」
「さ、さぁ……」
「お前とはキスした仲だから俺に手を引けって言ったんだよ」
亮平は思い切り軽蔑した目で私を見た――
「うん。勿論聞いてるよ。だから、いまこうして2人でファミレスに来てるんでしょう?」
「店に行ったら鈴音の姿が見えないから窓口で聞いたんだよ。対応したのは井上って男だった」
私は黙って話の続きを待った。
「鈴音が今日は仕事だって言うのは分かっていたからな。それで18時半にお前の勤務先の代理店に行ったんだよ」
亮平がそこまで話した時。
「お待たせいたしました」
男性ウェイターが注文した料理を持って現れたので一旦亮平の話はそこでストップした。料理をテーブルの上に置き、ウェイターがごゆっくりどうぞと言って去って行くと、早速亮平がフォークとナイフを手にとる。
「おお! うまそうだな~よし、食べるか!」
そしてフォークとナイフでステーキをカットしていく。私はそんな亮平を見ながら話しかけた。
「ねぇ、亮平。話しの続きはどうなったの?」
「まあ、その話はあとで構わないや。あまり気分の良い話じゃないからな。それより今は食事に専念させろよ」
亮平はカットしたステーキを口に入れると笑顔になる。
「う~ん旨いなっ」
「そう……良かったね」
私は白けた気分でデミグラスソースがたっぷりかかったオムライスをスプーンですくって口に入れた。味は凄くおいしいんだけど、亮平の話の続きが気になって、とてもじゃないけど亮平のように食事を楽しめる気分にはなれない。そんな私の様子に気付いたのか亮平が声をかけて来た。
「何だよ、うまくないのか? その料理」
「ううん、そんな事無い。美味しいよ? 美味しいけど……」
「美味しいけど何だよ」
「ううん、別に何でもない」
私は黙って料理を口に運び、辺りを見渡した。店内は混雑していて、ほとんどのテーブル席が埋まっていた。何故かカップルばかりがやけに目立っていた。そこで私は料理を一心不乱に食べている亮平に声をかけた。
「ねぇ、亮平」
「何だよ?」
亮平は顔を上げて私を見た。
「周りのボックス席の人達……見て?」
私に言われるまま亮平は店内を見渡し、尋ねてきた。
「見たけど何だよ?」
「どう思う?」
「どうって……うん。平日なのに混んでるなって思ったけど?」
亮平の返事に軽く失望しながら私はオムライスを口に運んだ。
「何だよ? 気になるだろう? 言ってみろよ?」
「カップルばかりだと思わない?」
「う~ん……言われてみれば確かにそうかもな?」
「それだけ?」
「何だよ? 他に何かあるのか?」
いつの間にか食事を終えた亮平は口元をペーパーで拭いている。
「……何でもない」
私達って、周りから見たらどうみえるかな?って聞こうと思ったけど亮平の様子を見て、とてもでは無いけど尋ねる気が失せてしまった。代わりに私は料理を食べる事に集中した。亮平はそんな私をじっと見つめ……やがて口を開いた。
「鈴音、さっきの話の続きだけどな」
「うん、いいよ。何?」
「お前は一体何人の男と付き合ってるんだよ?」
突然耳を疑うような言葉に私は固まってしまった。
「……は?」
何だろう? 一体亮平は何を言い出すのだろう?
最後の一口を食べ終えると尋ねた。
「何を言ってるの? 私には意味が分からないんだけど?」
「意味が分からない? 自分の事なのにか? お前、去年男と同棲していただろう? しかも元カレと」
「た、確かに元カレのマンションで少しお世話になったけど、ただの同居人だったんだからね? 大体、私はもうあのマンションを出たじゃない。それに今、隆司さんはよりを戻した彼女と一緒に住んでるんだからね?」
「それじゃあいつは? 年始に会ったあの男」
「川口さんの事? 私、もう全然彼とは会ってもいないよ? 当然連絡も取っていないし。ただのご近所さんだってば」
告白らしき事は言われたけど、それは言えない。
「ならやっぱり本命はあの男か? 同期の井上か? あいつ初めから俺に敵意を向けてきたな。加藤ならいません。御客でなければお引き取り下さいって」
「ええ!?」
信じられない、井上君がそんな事言うなんて。
「それで仕方なく店を出たら、あいつ俺の事追いかけてきやがった。そして俺に言ったんだよ。もうお前に付きまとうなって」
「そんな事を井上君が?」
「だから俺も何でお前にそんな事言われなくちゃならないんだって言ったら……あいつ、何て言ったと思う?」
「さ、さぁ……」
「お前とはキスした仲だから俺に手を引けって言ったんだよ」
亮平は思い切り軽蔑した目で私を見た――