本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第11章 8 秘密を知った亮平
店内は平日の15時過ぎと言う事もあって、あまり混んではいなかった。
「よし、窓際のボックス席に行くか。いいよな?」
「うん、私はどこでもいいよ?」
そして私は亮平の後に続き、ボックス席へと向かった。
2人で席に着くと、亮平は早速メニューに手を伸ばしてページを開いた。
「へぇ~さすがは大手のカフェチェーン店だな。食べ物も充実している。鈴音、何か食べるか?」
私もメニュー表を眺めていたけど、特にお腹がすいているわけでは無かった。でも…。
「うん、このアップルタルトにしようかな……?」
「お? 美味そうじゃないか? それじゃ俺はチーズケーキにするかな……。飲み物は何にする?」
「それじゃ私はカフェ・ラテで」
「俺はアメリカンにするか」
そして亮平は店員呼び出しボタンを押すと、すぐに2人分のお水を持った女性店員が現れた。
「お待たせ致しました。何に致しますか?」
「はい、カフェ・ラテとアップルタルト、アメリカンとチーズケーキをお願いします」
「かしこまりました」
女性店員はテーブルの上にグラスを置くと、去って行った。それを見届けると亮平は深い溜息をついて、ソファの背もたれに寄りかかった。
「亮平……今日はいつもと何だか様子が違うけど、何かあったの?」
何となく察しはついたけれども、亮平に尋ねた。
「今日、忍の主治医と話をしたんだけど、かなり衝撃的な話を聞かされてちょっと混乱してるんだ」
亮平は頭を押さえた。
「衝撃的な話……?」
「忍の日記を先生に見せられたんだよ。そこには忍がマインドコントロールの方法を学んでいた事や俺で暗示がかけられるか試していた事が書かれていたんだ」
「!」
やっぱり亮平は知ってしまったんだ……。自分がお姉ちゃんに好意を持たせるようにマインドコントロールされていたことを。
「考えてみれば、俺はいつから忍の事を好きだったのかと思って……。そもそも好きになったきっかけも今は思い出せないんだ」
丁度その時、女性店員が注文した飲み物とケーキを持って現れた。
「お待たせいたしました」
そして私と亮平のテーブルの前にコーヒーとケーキ、それに伝票を置くと頭を下げて去って行った。
「亮平、とりあえず注文届いたから、先に頂こう?」
「ああ、そうだな」
そして私と亮平は言葉少ないまま、ケーキを食べ、コーヒーを飲んだ。
コーヒーを飲み終えると亮平が話し始めた。
「お前があの日記を見つけて先生に持って行ったんだろう? 当然中身を読んで持って行ったんだろう?」
「う、うん……」
「いつ知ったんだ? あの日記の事」
「日記帳の事を知ったのは本当につい最近なんだよ? もともとあの日記を見つけたきっかけだってお姉ちゃんの部屋に置いてあった本が気になったから手に取って調べていたら偶然……」
「本? 一体どんな本だったんだ?」
亮平が身を乗り出して来た。
「催眠暗示の本やマインドコントロールについての本が10冊以上あったの。それで驚いて手に取って見ていたら、1冊だけブックケースに入れらている本が見つかったんだよ。しかも背表紙も何も無くて。それで取り出してみたら『diary』って書いてあって……」
「そうだったのか? 俺、全然気づかなかった……」
亮平は呆然としていた――
「よし、窓際のボックス席に行くか。いいよな?」
「うん、私はどこでもいいよ?」
そして私は亮平の後に続き、ボックス席へと向かった。
2人で席に着くと、亮平は早速メニューに手を伸ばしてページを開いた。
「へぇ~さすがは大手のカフェチェーン店だな。食べ物も充実している。鈴音、何か食べるか?」
私もメニュー表を眺めていたけど、特にお腹がすいているわけでは無かった。でも…。
「うん、このアップルタルトにしようかな……?」
「お? 美味そうじゃないか? それじゃ俺はチーズケーキにするかな……。飲み物は何にする?」
「それじゃ私はカフェ・ラテで」
「俺はアメリカンにするか」
そして亮平は店員呼び出しボタンを押すと、すぐに2人分のお水を持った女性店員が現れた。
「お待たせ致しました。何に致しますか?」
「はい、カフェ・ラテとアップルタルト、アメリカンとチーズケーキをお願いします」
「かしこまりました」
女性店員はテーブルの上にグラスを置くと、去って行った。それを見届けると亮平は深い溜息をついて、ソファの背もたれに寄りかかった。
「亮平……今日はいつもと何だか様子が違うけど、何かあったの?」
何となく察しはついたけれども、亮平に尋ねた。
「今日、忍の主治医と話をしたんだけど、かなり衝撃的な話を聞かされてちょっと混乱してるんだ」
亮平は頭を押さえた。
「衝撃的な話……?」
「忍の日記を先生に見せられたんだよ。そこには忍がマインドコントロールの方法を学んでいた事や俺で暗示がかけられるか試していた事が書かれていたんだ」
「!」
やっぱり亮平は知ってしまったんだ……。自分がお姉ちゃんに好意を持たせるようにマインドコントロールされていたことを。
「考えてみれば、俺はいつから忍の事を好きだったのかと思って……。そもそも好きになったきっかけも今は思い出せないんだ」
丁度その時、女性店員が注文した飲み物とケーキを持って現れた。
「お待たせいたしました」
そして私と亮平のテーブルの前にコーヒーとケーキ、それに伝票を置くと頭を下げて去って行った。
「亮平、とりあえず注文届いたから、先に頂こう?」
「ああ、そうだな」
そして私と亮平は言葉少ないまま、ケーキを食べ、コーヒーを飲んだ。
コーヒーを飲み終えると亮平が話し始めた。
「お前があの日記を見つけて先生に持って行ったんだろう? 当然中身を読んで持って行ったんだろう?」
「う、うん……」
「いつ知ったんだ? あの日記の事」
「日記帳の事を知ったのは本当につい最近なんだよ? もともとあの日記を見つけたきっかけだってお姉ちゃんの部屋に置いてあった本が気になったから手に取って調べていたら偶然……」
「本? 一体どんな本だったんだ?」
亮平が身を乗り出して来た。
「催眠暗示の本やマインドコントロールについての本が10冊以上あったの。それで驚いて手に取って見ていたら、1冊だけブックケースに入れらている本が見つかったんだよ。しかも背表紙も何も無くて。それで取り出してみたら『diary』って書いてあって……」
「そうだったのか? 俺、全然気づかなかった……」
亮平は呆然としていた――