本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第13章 5 鉢合わせ
「りょ、亮平……?」
亮平は足早に私に近付くと笑顔になった。
「鈴音、良かったな。今日、退院出来たんだな」
「う、うん……」
どうしたら良いか分からず、背後にいる川口さんを見ると、その姿は悲しげだった。
「お前、いつまでそうしているつもりだ? 早く自分のマンションに帰れよ」
亮平が乱暴な言葉を川口さんにぶつける。
「亮平、何もそんな言い方しなくても……」
「お前、あの男を庇うのか? あいつはストーカーみたいなものじゃないか」
「そ、そんな……ストーカーなんて……」
するとその言葉に我慢できなくなったのか、川口さんが反論した。
「そう言うお前は何だ? 加藤さんの恋人でもあるまいし。どうして彼女に対してまるで彼氏面するんだ?」
「うるさい、俺は鈴音の幼馴染なんだ。お前のように付き合ってもいない男に言われる筋合いはない。ほら、行くぞ。鈴音」
亮平は私の左手を取ると強引に私のマンションへ向かって歩き出した。
「あ……」
私は思わず後ろを振り向いた。そこには悲し気に私を見つめる川口さんの姿があった。
カンカンカンカン……
亮平は私の手を握り締めたままマンションの階段を上ってゆく。そして部屋の前に着くと、それまで繋いでいた手を離して今度は手の平を私に向けて来た。
「え? 何?」
「何って、鍵だよ。マンションの鍵。かかっているんだろう? 開けなくちゃ中に入れないじゃないか?」
「あ……う、うん……。鍵ね……」
ショルダーバッグから鍵を取り出して渡すと亮平はガチャガチャと鍵を開けて扉を開けると部屋の中に上がり込み、電気をつけた。
それにしても何故亮平はここへやって来たのだろう? さっぱり分からないまま私も部屋に上がると、亮平は窓を開けていた。
「それにしてもまだ9月だからやっぱり暑いよな~」
「うん……。あ、ごめんね。何も冷たい物とか無くて。まだ冷蔵庫の整理してなかったからコンビニでも行って何か買ってくるよ。麦茶でいいかな?」
まだポシェットには財布が入りっぱなしだったから、このまま買い物に行けばいいかな。
「待てよ、鈴音! そんな事しなくていい。何か欲しいのがあるなら俺に言え、買ってくるから」
「え……? でも……」
亮平は一応お客様だし……。
「いいから俺が買ってくるからお前はここにいろ。大体あいつがまだ外をうろついているかもしれないからな」
「あいつって……川口さんの事?」
「そうだ。いいか、鈴音。あの男が俺の留守中に尋ねてきても絶対にこの部屋の扉を開けるなよ?」
亮平はまるで川口さんを危険人物のような言い方をする。
「亮平、川口さんは別にそんな人じゃ……」
「鈴音。いいか? むやみやたらと男を信用するな? 大体お前はぼ~っとしてるし、無自覚すぎる。だから隙が出来て付け込まれるんだよ」
「え……? そんなこと言ったら亮平の事も信用するなって事じゃないの?」
「俺はいいんだよ、幼馴染なんだから。それじゃ何か買ってくるから俺が玄関から出たら鍵かけろよ?」
「う、うん」
亮平は何だか自分勝手な言い方をすると、そのまま靴を履いて扉を開けた。
「いいか? すぐに鍵かけろよ?」
「うん」
亮平は念押しすると部屋を出て行った。言われた通り私は鍵を掛けてそこでようやく時計を確認した。
時刻は午後9時になろうとしていた――
亮平は足早に私に近付くと笑顔になった。
「鈴音、良かったな。今日、退院出来たんだな」
「う、うん……」
どうしたら良いか分からず、背後にいる川口さんを見ると、その姿は悲しげだった。
「お前、いつまでそうしているつもりだ? 早く自分のマンションに帰れよ」
亮平が乱暴な言葉を川口さんにぶつける。
「亮平、何もそんな言い方しなくても……」
「お前、あの男を庇うのか? あいつはストーカーみたいなものじゃないか」
「そ、そんな……ストーカーなんて……」
するとその言葉に我慢できなくなったのか、川口さんが反論した。
「そう言うお前は何だ? 加藤さんの恋人でもあるまいし。どうして彼女に対してまるで彼氏面するんだ?」
「うるさい、俺は鈴音の幼馴染なんだ。お前のように付き合ってもいない男に言われる筋合いはない。ほら、行くぞ。鈴音」
亮平は私の左手を取ると強引に私のマンションへ向かって歩き出した。
「あ……」
私は思わず後ろを振り向いた。そこには悲し気に私を見つめる川口さんの姿があった。
カンカンカンカン……
亮平は私の手を握り締めたままマンションの階段を上ってゆく。そして部屋の前に着くと、それまで繋いでいた手を離して今度は手の平を私に向けて来た。
「え? 何?」
「何って、鍵だよ。マンションの鍵。かかっているんだろう? 開けなくちゃ中に入れないじゃないか?」
「あ……う、うん……。鍵ね……」
ショルダーバッグから鍵を取り出して渡すと亮平はガチャガチャと鍵を開けて扉を開けると部屋の中に上がり込み、電気をつけた。
それにしても何故亮平はここへやって来たのだろう? さっぱり分からないまま私も部屋に上がると、亮平は窓を開けていた。
「それにしてもまだ9月だからやっぱり暑いよな~」
「うん……。あ、ごめんね。何も冷たい物とか無くて。まだ冷蔵庫の整理してなかったからコンビニでも行って何か買ってくるよ。麦茶でいいかな?」
まだポシェットには財布が入りっぱなしだったから、このまま買い物に行けばいいかな。
「待てよ、鈴音! そんな事しなくていい。何か欲しいのがあるなら俺に言え、買ってくるから」
「え……? でも……」
亮平は一応お客様だし……。
「いいから俺が買ってくるからお前はここにいろ。大体あいつがまだ外をうろついているかもしれないからな」
「あいつって……川口さんの事?」
「そうだ。いいか、鈴音。あの男が俺の留守中に尋ねてきても絶対にこの部屋の扉を開けるなよ?」
亮平はまるで川口さんを危険人物のような言い方をする。
「亮平、川口さんは別にそんな人じゃ……」
「鈴音。いいか? むやみやたらと男を信用するな? 大体お前はぼ~っとしてるし、無自覚すぎる。だから隙が出来て付け込まれるんだよ」
「え……? そんなこと言ったら亮平の事も信用するなって事じゃないの?」
「俺はいいんだよ、幼馴染なんだから。それじゃ何か買ってくるから俺が玄関から出たら鍵かけろよ?」
「う、うん」
亮平は何だか自分勝手な言い方をすると、そのまま靴を履いて扉を開けた。
「いいか? すぐに鍵かけろよ?」
「うん」
亮平は念押しすると部屋を出て行った。言われた通り私は鍵を掛けてそこでようやく時計を確認した。
時刻は午後9時になろうとしていた――