本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第13章 19 ケースワーカーとの対面
「午後2時か……」
電話を切った後に時計を見ると今の時間はまだ9時半。待ち合わせ場所は千駄ヶ谷駅の改札。
「ケースワーカーさんと会っている時に眠気が襲ってきたら大変だよね。どうしよう。眠くはないけど、今のうちに眠っておけばいきなり眠気が来ることは無いかな?」
ブツブツ独り言をつぶやいた。家の事は全部終わってしまったし、まだケースワーカーの服部さんと会うまではお姉ちゃんにメールの返信はしない方がいいかもしれない。
そう思った私はゴロリとベッドに横になって、アラームを12時にセットした。
「眠れるかな……?」
そして目を閉じた――
プルルルル……
何処かでアラームが鳴っている……。
「う~ん……」
パチッ
突然目が覚めた。目覚めると部屋の中では大音量でアラームが鳴り響いている。
「大変っ! 近所迷惑になっちゃうっ!」
慌ててアラームを止めて時間を確認すると丁度12時になったところだった。眠ったせいか、頭はとてもすっきりしている。
「この分なら途中で眠気がこないかもしれない」
とりあえずお昼ごはんを食べよう。キッチンへ向かって冷蔵庫から牛乳、そしてサラダボウルと収納棚からシリアルを取り出して、簡単なお昼ごはんを食べ始めた――
「ごちそうさまでした」
食べ追えたシリアルの食器を手早く片付け、出かける準備に取り掛かった。
****
午後1時になったので、マンションを出た。少し家を出るのは早いと思ったけれども、駅までの道のりは徒歩で焼く10分。新小岩駅から千駄ヶ谷駅までは約30分程。電車の来る時間を考慮すれば早いと言う程でもないのかもしれない。
今日も雲一つない青空で、空はカラリと晴れている。9月も半ばになりかかっているけれどもまだまだ暑い日が続いている。
「今日も暑くなりそうだな……」
私は日傘を差すと、駅に向かってゆっくりと歩き始めた――
――ガタン……ガタン……
車内は平日の中途半端な時間だったので、電車の中はすいていた。始めは一番端の席に座っていたけれども、揺れる車内で思わず欠伸が出そうになってしまった。座っていると、また急激な眠気に襲われそうになったので、私は席を立って電車に乗ることにした。
そして電車が駅に着くまで窓の外をじっと眺めて眠気と必死で戦った。
『次は千駄ヶ谷~千駄ヶ谷~』
「は~ようやく到着した……」
電車を降りてホームを歩いているうちに徐々に眠気が醒めてきた。改札に出るとスマホを取り出すとケースワーカーさんの服部さんから聞いていた携帯番号にショートメールを打った。
『今、千駄ヶ谷駅に到着しました。改札口で待っています』
それだけ打って送信すると、間髪入れずに電話がかかって来た。着信相手は服部さんからだった。
「はい、もしもし」
『もしもし、服部です。すみません、今そちらに行きますね』
「え? あ……はい」
そして電話は切れた。
一体服部さんは何所から電話を掛けてきたのだろう。少し待っていると、キョロキョロしながら改札の方へ向かってくる男性が見えた。白いYシャツにズボンを履き、革靴にビジネスバックを肩から下げている。
あの人かな……?
「あの……すみません。服部さんでしょうか?」
恐る恐る男性の方へ近づき、声をかけてみた。
「はい。そうです。服部ですが……あ、もしかして加藤さんですか?」
男性は私を見ると尋ねてきた。
「はい、そうです。加藤鈴音と申します」
すると男性はカバンを空けて、名刺ケースを取出して1枚引き抜くと手渡して来た。
「初めまして。ケースワーカーの服部と申します」
そして服部さんは笑みを浮かべた――
電話を切った後に時計を見ると今の時間はまだ9時半。待ち合わせ場所は千駄ヶ谷駅の改札。
「ケースワーカーさんと会っている時に眠気が襲ってきたら大変だよね。どうしよう。眠くはないけど、今のうちに眠っておけばいきなり眠気が来ることは無いかな?」
ブツブツ独り言をつぶやいた。家の事は全部終わってしまったし、まだケースワーカーの服部さんと会うまではお姉ちゃんにメールの返信はしない方がいいかもしれない。
そう思った私はゴロリとベッドに横になって、アラームを12時にセットした。
「眠れるかな……?」
そして目を閉じた――
プルルルル……
何処かでアラームが鳴っている……。
「う~ん……」
パチッ
突然目が覚めた。目覚めると部屋の中では大音量でアラームが鳴り響いている。
「大変っ! 近所迷惑になっちゃうっ!」
慌ててアラームを止めて時間を確認すると丁度12時になったところだった。眠ったせいか、頭はとてもすっきりしている。
「この分なら途中で眠気がこないかもしれない」
とりあえずお昼ごはんを食べよう。キッチンへ向かって冷蔵庫から牛乳、そしてサラダボウルと収納棚からシリアルを取り出して、簡単なお昼ごはんを食べ始めた――
「ごちそうさまでした」
食べ追えたシリアルの食器を手早く片付け、出かける準備に取り掛かった。
****
午後1時になったので、マンションを出た。少し家を出るのは早いと思ったけれども、駅までの道のりは徒歩で焼く10分。新小岩駅から千駄ヶ谷駅までは約30分程。電車の来る時間を考慮すれば早いと言う程でもないのかもしれない。
今日も雲一つない青空で、空はカラリと晴れている。9月も半ばになりかかっているけれどもまだまだ暑い日が続いている。
「今日も暑くなりそうだな……」
私は日傘を差すと、駅に向かってゆっくりと歩き始めた――
――ガタン……ガタン……
車内は平日の中途半端な時間だったので、電車の中はすいていた。始めは一番端の席に座っていたけれども、揺れる車内で思わず欠伸が出そうになってしまった。座っていると、また急激な眠気に襲われそうになったので、私は席を立って電車に乗ることにした。
そして電車が駅に着くまで窓の外をじっと眺めて眠気と必死で戦った。
『次は千駄ヶ谷~千駄ヶ谷~』
「は~ようやく到着した……」
電車を降りてホームを歩いているうちに徐々に眠気が醒めてきた。改札に出るとスマホを取り出すとケースワーカーさんの服部さんから聞いていた携帯番号にショートメールを打った。
『今、千駄ヶ谷駅に到着しました。改札口で待っています』
それだけ打って送信すると、間髪入れずに電話がかかって来た。着信相手は服部さんからだった。
「はい、もしもし」
『もしもし、服部です。すみません、今そちらに行きますね』
「え? あ……はい」
そして電話は切れた。
一体服部さんは何所から電話を掛けてきたのだろう。少し待っていると、キョロキョロしながら改札の方へ向かってくる男性が見えた。白いYシャツにズボンを履き、革靴にビジネスバックを肩から下げている。
あの人かな……?
「あの……すみません。服部さんでしょうか?」
恐る恐る男性の方へ近づき、声をかけてみた。
「はい。そうです。服部ですが……あ、もしかして加藤さんですか?」
男性は私を見ると尋ねてきた。
「はい、そうです。加藤鈴音と申します」
すると男性はカバンを空けて、名刺ケースを取出して1枚引き抜くと手渡して来た。
「初めまして。ケースワーカーの服部と申します」
そして服部さんは笑みを浮かべた――