本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第13章 24 会話中の睡魔
お姉ちゃんがいる状態の家にあがるのは本当に久しぶりの事だった。家の中はとてもきれいに片付けられていたし、部屋のあちこちにはお花が飾られていた。そういえば玄関の靴箱の上にも花籠が乗せられていたっけ……。
ソファに座り、リビングルームの観葉植物に目を向けていると、キッチンからお茶の入ったグラスを3つお姉ちゃんが運んできて、声をかけてきた。
「どう? 鈴音ちゃん。その観葉植物」
「うん、小さい葉っぱが沢山ついていて素敵だね」
グラスを私と服部さんの前に置くと、お姉ちゃんも向かい側のソファに座った。
「あの観葉植物はね、 ベンジャミンバロックと言って人気が高い植物なんですって」
「ベンジャミン……バロック。初めて聞く名前だけど、すごく立派な名前がついているんだね」
「そうなのよ、特に名前に惹かれて買ったの。服部さんと一緒にね」
そしてお姉ちゃんはチラリと服部さんを見た。服部さんはニコニコしながらお姉ちゃんを見ている。
「それにしてもお花だらけだね。お姉ちゃん、お花が好きだったんだね」
知らなかった。意外な一面があったんだ。
「あのね……お花が好きになったのは服部さんの影響なのよ」
「え?」
「観葉植物やお花は心を落ち着けますからね。私が忍さんに勧めたんですよ。それであの観葉植物が2人で初めて買い物をしたときに買った品物なんです」
服部さんが教えてくれた。
「そうだったんですか」
ケースワーカーさんはそこまで面倒見てくれるんだ……。
「お姉ちゃん。部屋、綺麗に片付いているね。料理もしてるの?」
「ええ、そうよ。もう日常生活は問題なく過ごせるわ。目標は今年中に社会復帰することなのよ。最初は短時間のバイトでもいいから少しずつ……」
「大丈夫ですよ、忍さん。そんなに焦らなくても。忍さんはパソコンが得意なのですから、初めは在宅ワークから始めたっていいんですから」
「そうですか? ありがとうございます」
服部さんとお姉ちゃんは良い雰囲気で話している。
お似合いだな……。
そこまで考えてハッとなった。ヤダ、私ったら何考えてるの?
お姉ちゃんの恋人は亮平で、服部さんはあくまでケースワーカー。仕事でお姉ちゃんに接しているだけなんだから。そんなことを考えていたら、突然急激な眠気が襲ってきた。
「鈴音ちゃん? どうしたの?」
「加藤さん? 大丈夫ですか?」
あ……駄目だ……。もう起きていられ……。
「きゃあああっ! 鈴音ちゃんっ!」
最後にお姉ちゃんの悲鳴のような声が聞こえ……私は深い眠りについてしまった――
う~ん……。
どこかでなんだかいい匂いがする……。あれ……私、どうなったんっけ……?
ゆっくり目を開けると、何だかとても懐かしい天井が目に入ってきた。ここ……どこかで見覚えのある光景だな……。
「え?」
そこで私は大きく目を見開いて、驚いた。何と私はこの家で突然襲ってきた急激な眠気で目が覚めてしまったんだ。
「た、大変っ!」
慌ててガバッと飛び起きて……ここがソファの上で、タオルケットがかけられていることに気が付いた。
すると……。
「鈴音ちゃんっ!?」
エプロンをしめたお姉ちゃんが突然キッチンから飛び出してきた。
「あ……お姉ちゃん……」
するとお姉ちゃんは目に涙を浮かべて駆け寄ってくると強く抱きしめてきた。
「ど、どうしたの? お姉ちゃん?」
「よ、よかった……鈴音ちゃん……みんなで話をしていたら倒れて眠っちゃったから……っ!」
そしてお姉ちゃんは再び涙した――
ソファに座り、リビングルームの観葉植物に目を向けていると、キッチンからお茶の入ったグラスを3つお姉ちゃんが運んできて、声をかけてきた。
「どう? 鈴音ちゃん。その観葉植物」
「うん、小さい葉っぱが沢山ついていて素敵だね」
グラスを私と服部さんの前に置くと、お姉ちゃんも向かい側のソファに座った。
「あの観葉植物はね、 ベンジャミンバロックと言って人気が高い植物なんですって」
「ベンジャミン……バロック。初めて聞く名前だけど、すごく立派な名前がついているんだね」
「そうなのよ、特に名前に惹かれて買ったの。服部さんと一緒にね」
そしてお姉ちゃんはチラリと服部さんを見た。服部さんはニコニコしながらお姉ちゃんを見ている。
「それにしてもお花だらけだね。お姉ちゃん、お花が好きだったんだね」
知らなかった。意外な一面があったんだ。
「あのね……お花が好きになったのは服部さんの影響なのよ」
「え?」
「観葉植物やお花は心を落ち着けますからね。私が忍さんに勧めたんですよ。それであの観葉植物が2人で初めて買い物をしたときに買った品物なんです」
服部さんが教えてくれた。
「そうだったんですか」
ケースワーカーさんはそこまで面倒見てくれるんだ……。
「お姉ちゃん。部屋、綺麗に片付いているね。料理もしてるの?」
「ええ、そうよ。もう日常生活は問題なく過ごせるわ。目標は今年中に社会復帰することなのよ。最初は短時間のバイトでもいいから少しずつ……」
「大丈夫ですよ、忍さん。そんなに焦らなくても。忍さんはパソコンが得意なのですから、初めは在宅ワークから始めたっていいんですから」
「そうですか? ありがとうございます」
服部さんとお姉ちゃんは良い雰囲気で話している。
お似合いだな……。
そこまで考えてハッとなった。ヤダ、私ったら何考えてるの?
お姉ちゃんの恋人は亮平で、服部さんはあくまでケースワーカー。仕事でお姉ちゃんに接しているだけなんだから。そんなことを考えていたら、突然急激な眠気が襲ってきた。
「鈴音ちゃん? どうしたの?」
「加藤さん? 大丈夫ですか?」
あ……駄目だ……。もう起きていられ……。
「きゃあああっ! 鈴音ちゃんっ!」
最後にお姉ちゃんの悲鳴のような声が聞こえ……私は深い眠りについてしまった――
う~ん……。
どこかでなんだかいい匂いがする……。あれ……私、どうなったんっけ……?
ゆっくり目を開けると、何だかとても懐かしい天井が目に入ってきた。ここ……どこかで見覚えのある光景だな……。
「え?」
そこで私は大きく目を見開いて、驚いた。何と私はこの家で突然襲ってきた急激な眠気で目が覚めてしまったんだ。
「た、大変っ!」
慌ててガバッと飛び起きて……ここがソファの上で、タオルケットがかけられていることに気が付いた。
すると……。
「鈴音ちゃんっ!?」
エプロンをしめたお姉ちゃんが突然キッチンから飛び出してきた。
「あ……お姉ちゃん……」
するとお姉ちゃんは目に涙を浮かべて駆け寄ってくると強く抱きしめてきた。
「ど、どうしたの? お姉ちゃん?」
「よ、よかった……鈴音ちゃん……みんなで話をしていたら倒れて眠っちゃったから……っ!」
そしてお姉ちゃんは再び涙した――