本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第15章 8 9月最後の土曜日の出来事
朝起きると、外はとても素晴らしい天気だった。カーテンを開ければ雲一つない青い空が窓から見えた。
「うん……まさにお出かけ日和だね」
私は1人納得し、朝の準備を始めた。
洗濯を回しながら、テレビをつけてピザトーストにアイスコーヒーを飲んでいるとスマホに着信が入ってきた。お姉ちゃんからのメールだった。
『これから亮平君と高尾山に行ってきます。鈴音ちゃんが一緒に来れなくて残念だわ。今度は絶対に一緒に行きましょうね』
「お姉ちゃん……」
嘘ついてごめんなさい……罪悪感にさいなまされながら私はお姉ちゃんに返信した。
『おはよう、お姉ちゃん。お天気になって良かったね。高尾山、楽しんできてね』
それだけ書いて送信すると、私は再び朝食を食べ始めた――
13時――
お昼休みになった。手元の資料を片付けながらどこでランチを食べようかと考えていると井上君が声をかけてきた。
「加藤さん。俺と一緒にランチに行かないか?」
「うん、そうだね。行こうか?」
すると太田先輩が近付いてきた。
「いいね~ランチか。俺も実はこれからなんだ。3人で一緒に行こう」
「ええ、いいですよ」
「えっ!?」
しかし井上君だけは嫌そうな態度を取った。
「え? 井上君?」
すると先輩はすぐに反応した。
「おい……井上。それが先輩に対する態度か?」
「先輩は空気読めないんですかっ! 折角2人で……いや、同期の仲間でランチに行こうと思っていたのに!」
「まあまあいいじゃない。先輩が一緒だって」
私は井上君を宥めた。ランチは2人より3人で食べたほうが楽しいに決まっているし。
「ほら、加藤さんだってこう言ってるんだからさ……よし、俺が安くてうまい店に連れてってやるよ」
そして私達は3人で連れ立ってランチへ行くことになった――
先輩が連れて来てくれたのは丼ぶり屋さんだった。全てのメニューがワンコインで食べられるお得な店だった。
「凄いですね……うな丼も500円で食べられるんですか?」
店の前ののぼりに『うな丼500円』と書かれているのを見ておどろいてしまった。しかも少し分りにくい繁華街にある為か、お店もそれ程混雑していない。
すると……。
「うう……せ、先輩……無礼な事を言ってすみませんでした~!!」
井上君が大げさに太田先輩に抱き着いている。
「うわっ! は、離せってば! 俺は男に抱き着かれる趣味は持ってないんだよっ! どうせ抱き着いてもらうなら加藤さんがいいな」
太田先輩は私を見る。
「あ、先輩。それはセクハラ発言ですよ」
「アハハハ……セクハラねぇ……ごめんごめん。よし、それじゃ入るか」
「「はい」」
太田先輩に促されて私達は店に入った――
それから40分後……
「ああ美味かったな~」
太田先輩が満足そうに店を出る。
「ええ。本当ですね」
私も賛同する。結局3人ともワンコインのうな丼を食べたのだった。
「俺……明日も来ますっ!」
井上君は鼻息を荒くしている。
「よし、それじゃ代理店に帰るか!」
太田先輩が元気よく言った――
20時――
最後のお客様が出た後で私は店のシャッターを閉める為に店舗の外へ出て、後片付けをするとシャッターをガラガラと閉めた。店の戸締りの確認を井上君と2人で見回って、最後に電気を消した。
「よし、帰ろうか?」
井上君が声をかけてきた。
「うん。そうだね。それじゃ着替えてくるから待っていてくれる?」
「分った」
井上君が先に店から出て行ったのを見て私もロッカールームへと向かった。
「井上君。お待たせ……え?」
着がえを終えて、店を出るとそこには井上君と睨み合っている亮平の姿があった――
「うん……まさにお出かけ日和だね」
私は1人納得し、朝の準備を始めた。
洗濯を回しながら、テレビをつけてピザトーストにアイスコーヒーを飲んでいるとスマホに着信が入ってきた。お姉ちゃんからのメールだった。
『これから亮平君と高尾山に行ってきます。鈴音ちゃんが一緒に来れなくて残念だわ。今度は絶対に一緒に行きましょうね』
「お姉ちゃん……」
嘘ついてごめんなさい……罪悪感にさいなまされながら私はお姉ちゃんに返信した。
『おはよう、お姉ちゃん。お天気になって良かったね。高尾山、楽しんできてね』
それだけ書いて送信すると、私は再び朝食を食べ始めた――
13時――
お昼休みになった。手元の資料を片付けながらどこでランチを食べようかと考えていると井上君が声をかけてきた。
「加藤さん。俺と一緒にランチに行かないか?」
「うん、そうだね。行こうか?」
すると太田先輩が近付いてきた。
「いいね~ランチか。俺も実はこれからなんだ。3人で一緒に行こう」
「ええ、いいですよ」
「えっ!?」
しかし井上君だけは嫌そうな態度を取った。
「え? 井上君?」
すると先輩はすぐに反応した。
「おい……井上。それが先輩に対する態度か?」
「先輩は空気読めないんですかっ! 折角2人で……いや、同期の仲間でランチに行こうと思っていたのに!」
「まあまあいいじゃない。先輩が一緒だって」
私は井上君を宥めた。ランチは2人より3人で食べたほうが楽しいに決まっているし。
「ほら、加藤さんだってこう言ってるんだからさ……よし、俺が安くてうまい店に連れてってやるよ」
そして私達は3人で連れ立ってランチへ行くことになった――
先輩が連れて来てくれたのは丼ぶり屋さんだった。全てのメニューがワンコインで食べられるお得な店だった。
「凄いですね……うな丼も500円で食べられるんですか?」
店の前ののぼりに『うな丼500円』と書かれているのを見ておどろいてしまった。しかも少し分りにくい繁華街にある為か、お店もそれ程混雑していない。
すると……。
「うう……せ、先輩……無礼な事を言ってすみませんでした~!!」
井上君が大げさに太田先輩に抱き着いている。
「うわっ! は、離せってば! 俺は男に抱き着かれる趣味は持ってないんだよっ! どうせ抱き着いてもらうなら加藤さんがいいな」
太田先輩は私を見る。
「あ、先輩。それはセクハラ発言ですよ」
「アハハハ……セクハラねぇ……ごめんごめん。よし、それじゃ入るか」
「「はい」」
太田先輩に促されて私達は店に入った――
それから40分後……
「ああ美味かったな~」
太田先輩が満足そうに店を出る。
「ええ。本当ですね」
私も賛同する。結局3人ともワンコインのうな丼を食べたのだった。
「俺……明日も来ますっ!」
井上君は鼻息を荒くしている。
「よし、それじゃ代理店に帰るか!」
太田先輩が元気よく言った――
20時――
最後のお客様が出た後で私は店のシャッターを閉める為に店舗の外へ出て、後片付けをするとシャッターをガラガラと閉めた。店の戸締りの確認を井上君と2人で見回って、最後に電気を消した。
「よし、帰ろうか?」
井上君が声をかけてきた。
「うん。そうだね。それじゃ着替えてくるから待っていてくれる?」
「分った」
井上君が先に店から出て行ったのを見て私もロッカールームへと向かった。
「井上君。お待たせ……え?」
着がえを終えて、店を出るとそこには井上君と睨み合っている亮平の姿があった――