本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第17章 6 ファミレスで亮平と
亮平はハンバーグステーキセット、わたしはグラタンとサラダのセットにした。
注文を終えた後、亮平が早速直人さんの事を聞いてきた。
「どうだ? あれから川口から何か連絡はあったか?」
「ううん、何も無いよ。だって私達はもう終わったんだから」
そう、もう直人さんから私に連絡が来ることは……二度と無い。
「クッソ……!あ いつ、なんて嫌な奴なんだ! 最低だっ!」
亮平は悔しそうだ。
「やめて、そんな言い方しないで」
「だって、あいつはお前を捨てて金持ちの女と結婚するんだぞ!?」
「やめて! 本当にそんなんじゃないんだから!」
思わず強い口調で言い返してしまい、亮平が唖然とした顔で私を見た。
「鈴音……お前……」
「あ、ご、ごめんね。きつい言い方してしまって……」
「い、いや。俺も悪かった。だけどそんな風にアイツをかばうなんて、何かわけがあるのか?」
「それは…」
言いかけた時、店員の男性が料理を持って現れた。
「お待たせいたしました」
そして私達の前に熱々の出来たて料理を置いていく。
「ごゆっくりどうぞ」
店員の男性は去って行くと、亮平は早速フォークを握りしめた。
「よし、料理も来たことだし、まずは食べてからにしよう。話はその後だ」
「うん、そうだね……」
私もフォークを手に取ると頷いた。
「「頂きます」」
2人で声を揃えて言うと食事を開始した。
「美味いな! このハンバーグ!」
亮平が嬉しそうに食べている。
「亮平は子供の頃からハンバーグ好きだったもんね」
「そうだな。小学生の頃は週に1度はハンバーグだったし」
「おばさんは料理得意だものね。私もおばさんの作ったハンバーグ好きだったよ」
「ならさ……また俺の家に飯、食いに来いよ」
「亮平……」
「母さんも父さんも鈴音を心配している。あれ以来一度も鈴音は家に来ていないだろう?」
私は黙ってグラタンを食べる。ずっと直人さんと過ごしていたからお姉ちゃんとも亮平とも、おじさんやおばさんとも疎遠になっていた。
「鈴音、俺は……お前が望めば、ずっと側にいるぞ?」
「え……?」
亮平が意味深な事を言う。一体どういう意味だろう? 亮平はお姉ちゃんの恋人なのに?
「そうだね。亮平はお姉ちゃんと結婚すれば、私達の関係は幼馴染から親戚関係になるんだものね。私達が離れることは無いね」
「鈴音……」
「そうだ。お姉ちゃんとの仲は最近どう?」
「この間久しぶりに2人で映画を観に行ってきたよ。リハビリの一環でな」
「へえ〜何の映画観たの?」
「それがさ、ホラー映画だったんだよ。まさか忍からホラー映画を観たいって言い出すとは思わなかったな」
「え? 亮平は知らなかったの? お姉ちゃんホラー映画大好きだよ?」
「マジか? 俺はてっきり忍は恋愛映画が好きだと思っていたけどな……。むしろお前の方がホラー映画好きそうに見えるけどな」
「あ、酷い事言うな〜。こう見えても私は恋愛映画好きだよ? 特に洋画の恋愛映画が好きかな」
「なら今度俺と一緒に恋愛映画を観に行くか?」
「う〜ん……やめておくよ。お姉ちゃんに悪いからね」
私は最後の一口のグラタンを口に入れた。
「そうか……」
「うん。でも、ありがとう」
「何が?」
「私を元気づけてくれるために言ったんでしょう? その気持だけでも嬉しいよ」
「まあな」
亮平は何処か悲しげな笑みを浮かべた――
注文を終えた後、亮平が早速直人さんの事を聞いてきた。
「どうだ? あれから川口から何か連絡はあったか?」
「ううん、何も無いよ。だって私達はもう終わったんだから」
そう、もう直人さんから私に連絡が来ることは……二度と無い。
「クッソ……!あ いつ、なんて嫌な奴なんだ! 最低だっ!」
亮平は悔しそうだ。
「やめて、そんな言い方しないで」
「だって、あいつはお前を捨てて金持ちの女と結婚するんだぞ!?」
「やめて! 本当にそんなんじゃないんだから!」
思わず強い口調で言い返してしまい、亮平が唖然とした顔で私を見た。
「鈴音……お前……」
「あ、ご、ごめんね。きつい言い方してしまって……」
「い、いや。俺も悪かった。だけどそんな風にアイツをかばうなんて、何かわけがあるのか?」
「それは…」
言いかけた時、店員の男性が料理を持って現れた。
「お待たせいたしました」
そして私達の前に熱々の出来たて料理を置いていく。
「ごゆっくりどうぞ」
店員の男性は去って行くと、亮平は早速フォークを握りしめた。
「よし、料理も来たことだし、まずは食べてからにしよう。話はその後だ」
「うん、そうだね……」
私もフォークを手に取ると頷いた。
「「頂きます」」
2人で声を揃えて言うと食事を開始した。
「美味いな! このハンバーグ!」
亮平が嬉しそうに食べている。
「亮平は子供の頃からハンバーグ好きだったもんね」
「そうだな。小学生の頃は週に1度はハンバーグだったし」
「おばさんは料理得意だものね。私もおばさんの作ったハンバーグ好きだったよ」
「ならさ……また俺の家に飯、食いに来いよ」
「亮平……」
「母さんも父さんも鈴音を心配している。あれ以来一度も鈴音は家に来ていないだろう?」
私は黙ってグラタンを食べる。ずっと直人さんと過ごしていたからお姉ちゃんとも亮平とも、おじさんやおばさんとも疎遠になっていた。
「鈴音、俺は……お前が望めば、ずっと側にいるぞ?」
「え……?」
亮平が意味深な事を言う。一体どういう意味だろう? 亮平はお姉ちゃんの恋人なのに?
「そうだね。亮平はお姉ちゃんと結婚すれば、私達の関係は幼馴染から親戚関係になるんだものね。私達が離れることは無いね」
「鈴音……」
「そうだ。お姉ちゃんとの仲は最近どう?」
「この間久しぶりに2人で映画を観に行ってきたよ。リハビリの一環でな」
「へえ〜何の映画観たの?」
「それがさ、ホラー映画だったんだよ。まさか忍からホラー映画を観たいって言い出すとは思わなかったな」
「え? 亮平は知らなかったの? お姉ちゃんホラー映画大好きだよ?」
「マジか? 俺はてっきり忍は恋愛映画が好きだと思っていたけどな……。むしろお前の方がホラー映画好きそうに見えるけどな」
「あ、酷い事言うな〜。こう見えても私は恋愛映画好きだよ? 特に洋画の恋愛映画が好きかな」
「なら今度俺と一緒に恋愛映画を観に行くか?」
「う〜ん……やめておくよ。お姉ちゃんに悪いからね」
私は最後の一口のグラタンを口に入れた。
「そうか……」
「うん。でも、ありがとう」
「何が?」
「私を元気づけてくれるために言ったんでしょう? その気持だけでも嬉しいよ」
「まあな」
亮平は何処か悲しげな笑みを浮かべた――