本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第17章 10 亮平とクリスマスケーキ
「もう……亮平、何で私に言ってくれないのかな?」
まだ時計を出していないから時間が分らない。
「そうだ、時間を確認するついでに亮平に連絡いれてみよう」
テーブルの上に置いたスマホを手に取ると時刻は18時半になっていた。亮平はまだ仕事かな? 微妙な時間だったので、電話を掛けるのはやめてメールを打つことにした。
『今日、私の新居の引っ越し手伝いに来るってお姉ちゃんに聞いたけど、本当なの? 別に手伝いに来なくても平気だからね』
それだけ書いて送信すると、再び荷解きの続きを始めた。どれくらい時間が経過しただろうか……。片付けに夢中になっていたので時間も分らなかった。
――ピンポーン
突然部屋のインターホンが鳴り響いた。
「え……? ま、まさか……?」
驚いて玄関へ向かい、ドアアイを確認して驚いてしまった。何と玄関に立っていたのは亮平だったのだ。私は慌ててドアを開けた。
「鈴音、メリークリスマス!」
そう言うと亮平は手にしていた四角い箱を差し出して来た。亮平の右腕にはレジ袋がぶら下がっている。
「え? あ、そうだった。今日はクリスマスイブだったね」
慌てて箱を受け取りながら亮平を見た。
「ひょっとしてクリスマスイブの事、忘れていたのか?」
亮平は怪訝そうな顔をした。
「う、うん。うっかりしてた」
不思議だな……あんなにクリスマスイブの事で落ち込んでいたのに、片付けに夢中になっていて忘れていた。でも、そこで肝心な事に気が付いた。
「クリスマスイブ……」
「どうした鈴音。とりあえずあがるぞ。一緒にクリスマスケーキでも食おうぜ」
亮平は私が返事をする前に部屋の中に上がり込んできてしまった。
「え!? ちょ、ちょっと待ってよ! クリスマスイブならお姉ちゃんと一緒に過ごさないと駄目でしょう? どうして私の所に来てるのよ!」
「いいんだよ、別に。だって明日のクリスマスは忍と一緒に家でクリスマスを祝う事になってるんだから。うわ~……まだ半分も片付いていないじゃないか」
亮平は足元の荷物をどかし、テーブルの周囲の空間を開けた。
「ほら、鈴音。こっちに来て座れよ。可愛らしいクリスマスケーキ買ってきたんだぜ」
「え? ケーキ? これってクリスマスケーキが入っているの?」
自分の持っている箱を見ながら驚いて尋ねた。
「当り前だろ? 見て分らなかったのか?」
「う~ん。何かお菓子の箱だとは思ったけど、まさかケーキだとは思わなかったよ」
でもせっかくケーキを買って来てくれたのな無下に追い返すわけにはいかない。それに一応手伝いに来てくれたんだよね?
「それじゃまずは一緒にケーキ食おうぜ」
「あ……でも、まだ食器の入った段ボール荷解きしていないんだよね」
「だと思って皿が必要ないケーキを買って来たんだ。開けてみろよ」
「え?」
言われてケーキの箱を置いて開けてみると、中にはまるいプラスチック容器に入った可愛らしいケーキが2個入っていた。生クリームの上に乗っている苺に粉糖がまぶされ、『merry Christmas』と書かれたアーチ型のチョコレートが乗っている。
「うわ……可愛らしいケーキだね。それにおいしそう」
「だろう? ちゃんとプラだけど、フォークも貰って来てるぜ」
箱の中には確かにプラスチック製のフォークが2本入ってる。
「このケーキ食べたらすぐに片づ始める事にしよう」
「うん、そうだね」
「あと、一応コンビニでおにぎりを適当に買って来たから食べたいときに食べろよ?」
「ありがとう」
2人で乱雑とした部屋でクリスマスケーキを食べながら直人さんの事を思った。
直人さんは何しているんだろう?
今頃ディズニーランドのホテルで恵利さんと一緒に過ごしているのかな……?
まだ時計を出していないから時間が分らない。
「そうだ、時間を確認するついでに亮平に連絡いれてみよう」
テーブルの上に置いたスマホを手に取ると時刻は18時半になっていた。亮平はまだ仕事かな? 微妙な時間だったので、電話を掛けるのはやめてメールを打つことにした。
『今日、私の新居の引っ越し手伝いに来るってお姉ちゃんに聞いたけど、本当なの? 別に手伝いに来なくても平気だからね』
それだけ書いて送信すると、再び荷解きの続きを始めた。どれくらい時間が経過しただろうか……。片付けに夢中になっていたので時間も分らなかった。
――ピンポーン
突然部屋のインターホンが鳴り響いた。
「え……? ま、まさか……?」
驚いて玄関へ向かい、ドアアイを確認して驚いてしまった。何と玄関に立っていたのは亮平だったのだ。私は慌ててドアを開けた。
「鈴音、メリークリスマス!」
そう言うと亮平は手にしていた四角い箱を差し出して来た。亮平の右腕にはレジ袋がぶら下がっている。
「え? あ、そうだった。今日はクリスマスイブだったね」
慌てて箱を受け取りながら亮平を見た。
「ひょっとしてクリスマスイブの事、忘れていたのか?」
亮平は怪訝そうな顔をした。
「う、うん。うっかりしてた」
不思議だな……あんなにクリスマスイブの事で落ち込んでいたのに、片付けに夢中になっていて忘れていた。でも、そこで肝心な事に気が付いた。
「クリスマスイブ……」
「どうした鈴音。とりあえずあがるぞ。一緒にクリスマスケーキでも食おうぜ」
亮平は私が返事をする前に部屋の中に上がり込んできてしまった。
「え!? ちょ、ちょっと待ってよ! クリスマスイブならお姉ちゃんと一緒に過ごさないと駄目でしょう? どうして私の所に来てるのよ!」
「いいんだよ、別に。だって明日のクリスマスは忍と一緒に家でクリスマスを祝う事になってるんだから。うわ~……まだ半分も片付いていないじゃないか」
亮平は足元の荷物をどかし、テーブルの周囲の空間を開けた。
「ほら、鈴音。こっちに来て座れよ。可愛らしいクリスマスケーキ買ってきたんだぜ」
「え? ケーキ? これってクリスマスケーキが入っているの?」
自分の持っている箱を見ながら驚いて尋ねた。
「当り前だろ? 見て分らなかったのか?」
「う~ん。何かお菓子の箱だとは思ったけど、まさかケーキだとは思わなかったよ」
でもせっかくケーキを買って来てくれたのな無下に追い返すわけにはいかない。それに一応手伝いに来てくれたんだよね?
「それじゃまずは一緒にケーキ食おうぜ」
「あ……でも、まだ食器の入った段ボール荷解きしていないんだよね」
「だと思って皿が必要ないケーキを買って来たんだ。開けてみろよ」
「え?」
言われてケーキの箱を置いて開けてみると、中にはまるいプラスチック容器に入った可愛らしいケーキが2個入っていた。生クリームの上に乗っている苺に粉糖がまぶされ、『merry Christmas』と書かれたアーチ型のチョコレートが乗っている。
「うわ……可愛らしいケーキだね。それにおいしそう」
「だろう? ちゃんとプラだけど、フォークも貰って来てるぜ」
箱の中には確かにプラスチック製のフォークが2本入ってる。
「このケーキ食べたらすぐに片づ始める事にしよう」
「うん、そうだね」
「あと、一応コンビニでおにぎりを適当に買って来たから食べたいときに食べろよ?」
「ありがとう」
2人で乱雑とした部屋でクリスマスケーキを食べながら直人さんの事を思った。
直人さんは何しているんだろう?
今頃ディズニーランドのホテルで恵利さんと一緒に過ごしているのかな……?