本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第3章 16 言い争い
どうして隆司さんは私と亮平の話の内容を知っているんだろう…?でも私の疑問はすぐに消えた。
『何だよ、お前…一体誰だ?俺は鈴音と話をしているんだよ。勝手に話に割り込んでくるな』
亮平の声が外に丸聞こえになっている!どうやらスマホをタップする時におかしな操作をしてしまったらしく、電話はスピーカーホンになっていた。
「随分お前は横柄な口の利き方をするんだな?そっちこそ一体何者なんだ?どうして鈴音にあんな口を叩くんだ?」
『俺は鈴音の幼馴染だ。俺と鈴音は守らなきゃならない女性がいるんだよ!それなのに鈴音の奴…忍さんをほったらかしにして男と一緒にいるのかよ…』
ズキリ
お姉ちゃんをほったらかしにして…。その言葉は私の心を大きく抉った。
「隆司さん…。電話、変わってもらえますか…?」
隆司さんの袖を両手で握りしめた。
「え…?鈴音…?」
「お願いします」
真剣な目で隆司さんを見つめた。
「わ、分かったよ…」
隆司さんは頷くと、私にスマホを渡してきた。
「もしもし・・・。」
『鈴音か?とにかく俺はまだ帰宅できるのに時間がかかるからお前は今すぐ家に帰れよ。忍さんに何かあったら…お前、責任とれるのかよ?俺たちにとって忍さんは大事な人だって事分かってるんだろう?」
「うん…分かってるよ。今すぐ帰るから…。ごめんね、亮平」
『謝るなら俺じゃなく、忍さんに謝れ。じゃあな』
そして電話は切れた。
私は隆司さんを見ると言った。
「隆司さん、せっかく誘っていただいたのに…不快な思いをさせてしまってすみません。私…もう帰ります」
そして立ち上がると、なぜか隆司さんも立ち上がる。
「鈴音…。家まで送らせてくれ」
「え…?でも…」
「大丈夫、鈴音の家には絶対に上がらない。もう…夜も遅いだろう?鈴音を1人で帰らせるのは心配なんだ」
「隆司さん…。すみません。ありがとうございます」
そして私は隆司さんと2人で店を出た―。
タクシー乗り場の前―
私は半ば強引に隆司さんに腕を引かれ、タクシー乗り場付近へと連れてこられていた。
「そんな。タクシーなんて使わなくても電車で大丈夫ですから!」
「駄目だ、鈴音。相当あの店で度数の高いアルコールをかなりの量飲んでいるんだから、今夜は電車じゃなくてタクシーを使おう」
隆司さんは頑として譲らない。
「で、でも…」
すると隆司さんは言った。
「鈴音…言う通りにしないなら…今夜は帰さないぞ?」
ひえええ…。何やら漫画や小説に出てきそうなセリフを臆面もなく言う隆司さん。聞かされるこちらの方が恥ずかしくなってしまう。
「わ、分かりました…。ではタクシーを使わせて頂きます」
「ああ、そうだ。分かればいいんだ」
そして私と隆司さんは2人で一緒にタクシーに乗りこむと、私は行先を告げる。
タクシーはすぐに走り出し、私は隆司さんを見つめるた。
「隆司さんは行先を告げなくていいんですか?」
「ああ、鈴音を下すところまで見届けてから…タクシーに行先を告げるよ」
「そうですか…」
言いながら私は危うくあくびが出そうになり、口を掌で抑えた。
すると隆司さんは私に言った。
「鈴音。もうタクシー運転手に行先を告げたんだから眠っていていいぞ?ついたら起こしてやるから」
「え…?でも…」
私は顔を上げたけど…ダメだ、眠くて目が開けられない…。
そして結局睡魔には勝てず、私は隆司さんの肩に頭を預け、そのまま眠ってしまった――
『何だよ、お前…一体誰だ?俺は鈴音と話をしているんだよ。勝手に話に割り込んでくるな』
亮平の声が外に丸聞こえになっている!どうやらスマホをタップする時におかしな操作をしてしまったらしく、電話はスピーカーホンになっていた。
「随分お前は横柄な口の利き方をするんだな?そっちこそ一体何者なんだ?どうして鈴音にあんな口を叩くんだ?」
『俺は鈴音の幼馴染だ。俺と鈴音は守らなきゃならない女性がいるんだよ!それなのに鈴音の奴…忍さんをほったらかしにして男と一緒にいるのかよ…』
ズキリ
お姉ちゃんをほったらかしにして…。その言葉は私の心を大きく抉った。
「隆司さん…。電話、変わってもらえますか…?」
隆司さんの袖を両手で握りしめた。
「え…?鈴音…?」
「お願いします」
真剣な目で隆司さんを見つめた。
「わ、分かったよ…」
隆司さんは頷くと、私にスマホを渡してきた。
「もしもし・・・。」
『鈴音か?とにかく俺はまだ帰宅できるのに時間がかかるからお前は今すぐ家に帰れよ。忍さんに何かあったら…お前、責任とれるのかよ?俺たちにとって忍さんは大事な人だって事分かってるんだろう?」
「うん…分かってるよ。今すぐ帰るから…。ごめんね、亮平」
『謝るなら俺じゃなく、忍さんに謝れ。じゃあな』
そして電話は切れた。
私は隆司さんを見ると言った。
「隆司さん、せっかく誘っていただいたのに…不快な思いをさせてしまってすみません。私…もう帰ります」
そして立ち上がると、なぜか隆司さんも立ち上がる。
「鈴音…。家まで送らせてくれ」
「え…?でも…」
「大丈夫、鈴音の家には絶対に上がらない。もう…夜も遅いだろう?鈴音を1人で帰らせるのは心配なんだ」
「隆司さん…。すみません。ありがとうございます」
そして私は隆司さんと2人で店を出た―。
タクシー乗り場の前―
私は半ば強引に隆司さんに腕を引かれ、タクシー乗り場付近へと連れてこられていた。
「そんな。タクシーなんて使わなくても電車で大丈夫ですから!」
「駄目だ、鈴音。相当あの店で度数の高いアルコールをかなりの量飲んでいるんだから、今夜は電車じゃなくてタクシーを使おう」
隆司さんは頑として譲らない。
「で、でも…」
すると隆司さんは言った。
「鈴音…言う通りにしないなら…今夜は帰さないぞ?」
ひえええ…。何やら漫画や小説に出てきそうなセリフを臆面もなく言う隆司さん。聞かされるこちらの方が恥ずかしくなってしまう。
「わ、分かりました…。ではタクシーを使わせて頂きます」
「ああ、そうだ。分かればいいんだ」
そして私と隆司さんは2人で一緒にタクシーに乗りこむと、私は行先を告げる。
タクシーはすぐに走り出し、私は隆司さんを見つめるた。
「隆司さんは行先を告げなくていいんですか?」
「ああ、鈴音を下すところまで見届けてから…タクシーに行先を告げるよ」
「そうですか…」
言いながら私は危うくあくびが出そうになり、口を掌で抑えた。
すると隆司さんは私に言った。
「鈴音。もうタクシー運転手に行先を告げたんだから眠っていていいぞ?ついたら起こしてやるから」
「え…?でも…」
私は顔を上げたけど…ダメだ、眠くて目が開けられない…。
そして結局睡魔には勝てず、私は隆司さんの肩に頭を預け、そのまま眠ってしまった――