本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第4章 4 姉の要求
「お、お姉ちゃん・・・1人暮らしって…私が…?」
思わず震え声で尋ねるとお姉ちゃんはニッコリ笑みを浮かべた。
「ええ。もちろんよ。とりあえずお茶でも飲んで話しましょう?」
「う、うん・・・」
私の心臓は今にも口から飛び出すのではないかと思う位にドキドキしている。でも平静を装ってお姉ちゃんの後に続きリビングルームへ向かうと2人でソファに向かい合わせに座る。一体どんな話を聞かされるのだろう?それなのにお姉ちゃんの口からはいつまで待っても言葉が出てこない。
「あの・・・お姉ちゃん…?」
とうとう我慢出来なくなった私は恐る恐るお姉ちゃんに語り掛けた。すると…。
「そうだ、大事なお話にはお茶が欠かせないわね。待っていて、鈴音ちゃん。今お茶をいれてくるから」
お姉ちゃんはポンと手を叩くと、立ち上がりパタパタとキッチンへと向かった。そんな後ろ姿を茫然と見送る私。だ、駄目だ。お姉ちゃん、やっぱりどこかおかしくなっている。どうしよう。お姉ちゃんがおかしくなったのは…一緒に暮らしている私がもっと早くにお姉ちゃんの異常に気付かなかったからだ。気付いていればこんな事にはならなかったのに…っ!
自分のふがいなさに腿の上置いた手をギュッと握りしめ、悔しさで唇をかみしめているとお姉ちゃんがお茶を入れて運んできた。
「はい、どうぞ。鈴音ちゃん」
私の座るテーブルの前にコトンと湯のみが置かれた。
「さあ、まずはお茶を飲んでくれる?」
私は喉なんか少しも乾いていなかったけど、今はお姉ちゃんの言う事を聞いておかなくちゃ。
「ありがとう、お姉ちゃん」
湯のみを持つと、フウフウ冷ましながら私はお茶を一口飲んだ。うっ何、これ…にっが~い・・・。
だけど、お姉ちゃんは平然とお茶を飲んでいる。お姉ちゃん…ひょっとして味覚迄おかしくなってしまったのかな…?
一口しかお茶を飲まない私を見てお姉ちゃんは言う。
「あら?鈴音ちゃん。もう飲まないの?」
「う、ううん。飲むよ」
そこで仕方なく私は熱くて、とっても苦いお茶を無理に飲み干した。
「ありがとう、お姉ちゃん。お茶淹れてくれて」
笑顔で言うとお姉ちゃんは首をかしげた。
「あら~鈴音ちゃん。よくあの苦いお茶飲めたわねえ…」
え?
私はお姉ちゃんの言葉に耳を疑った。まさか…お姉ちゃんはわざとあの苦いお茶を私に…?そのことを想像して、思わず背筋に悪寒が走ってしまった。
「それでね、鈴音ちゃん。さっきの引っ越しの話なんだけど、いつ頃なら引越しできそうかしら?」
「え…?」
「私としては今すぐにでも鈴音ちゃんに引っ越しをしてもらいたい位なんだけど。でも不動産屋さんを探して、その次に、部屋を探して引っ越しの準備でしょ?荷造りとか色々あるしね」
お姉ちゃんは指折り数えながら考えている。やっぱりお姉ちゃんは本気なんだ…本気でこの私を追い出そうと思っているんだ…!だけど…私はここにいたい。お姉ちゃんが心配だから。お父さんとお母さんと暮らした思い出の場所だから…そして亮平が近くにいるから…。そこで私は顔をあげてお姉ちゃんを見ると言った。
「ねえ。お姉ちゃん…引っ越すには私、まだ新人だし、お金も無くて…」
するとお姉ちゃんは言った。
「お金なら大丈夫。私がちゃんと払ってあげるから。それよりも今は一刻も早く鈴音ちゃんにこの家を出て行って貰いたいのよ。だって鈴音ちゃんがこの家に住んでるとね…。亮平君が貴女の事ばかり気にするのよ。だから…ね?お願い、鈴音ちゃん」
微笑みながら私を見つめるお姉ちゃんは…本当に綺麗だった――
思わず震え声で尋ねるとお姉ちゃんはニッコリ笑みを浮かべた。
「ええ。もちろんよ。とりあえずお茶でも飲んで話しましょう?」
「う、うん・・・」
私の心臓は今にも口から飛び出すのではないかと思う位にドキドキしている。でも平静を装ってお姉ちゃんの後に続きリビングルームへ向かうと2人でソファに向かい合わせに座る。一体どんな話を聞かされるのだろう?それなのにお姉ちゃんの口からはいつまで待っても言葉が出てこない。
「あの・・・お姉ちゃん…?」
とうとう我慢出来なくなった私は恐る恐るお姉ちゃんに語り掛けた。すると…。
「そうだ、大事なお話にはお茶が欠かせないわね。待っていて、鈴音ちゃん。今お茶をいれてくるから」
お姉ちゃんはポンと手を叩くと、立ち上がりパタパタとキッチンへと向かった。そんな後ろ姿を茫然と見送る私。だ、駄目だ。お姉ちゃん、やっぱりどこかおかしくなっている。どうしよう。お姉ちゃんがおかしくなったのは…一緒に暮らしている私がもっと早くにお姉ちゃんの異常に気付かなかったからだ。気付いていればこんな事にはならなかったのに…っ!
自分のふがいなさに腿の上置いた手をギュッと握りしめ、悔しさで唇をかみしめているとお姉ちゃんがお茶を入れて運んできた。
「はい、どうぞ。鈴音ちゃん」
私の座るテーブルの前にコトンと湯のみが置かれた。
「さあ、まずはお茶を飲んでくれる?」
私は喉なんか少しも乾いていなかったけど、今はお姉ちゃんの言う事を聞いておかなくちゃ。
「ありがとう、お姉ちゃん」
湯のみを持つと、フウフウ冷ましながら私はお茶を一口飲んだ。うっ何、これ…にっが~い・・・。
だけど、お姉ちゃんは平然とお茶を飲んでいる。お姉ちゃん…ひょっとして味覚迄おかしくなってしまったのかな…?
一口しかお茶を飲まない私を見てお姉ちゃんは言う。
「あら?鈴音ちゃん。もう飲まないの?」
「う、ううん。飲むよ」
そこで仕方なく私は熱くて、とっても苦いお茶を無理に飲み干した。
「ありがとう、お姉ちゃん。お茶淹れてくれて」
笑顔で言うとお姉ちゃんは首をかしげた。
「あら~鈴音ちゃん。よくあの苦いお茶飲めたわねえ…」
え?
私はお姉ちゃんの言葉に耳を疑った。まさか…お姉ちゃんはわざとあの苦いお茶を私に…?そのことを想像して、思わず背筋に悪寒が走ってしまった。
「それでね、鈴音ちゃん。さっきの引っ越しの話なんだけど、いつ頃なら引越しできそうかしら?」
「え…?」
「私としては今すぐにでも鈴音ちゃんに引っ越しをしてもらいたい位なんだけど。でも不動産屋さんを探して、その次に、部屋を探して引っ越しの準備でしょ?荷造りとか色々あるしね」
お姉ちゃんは指折り数えながら考えている。やっぱりお姉ちゃんは本気なんだ…本気でこの私を追い出そうと思っているんだ…!だけど…私はここにいたい。お姉ちゃんが心配だから。お父さんとお母さんと暮らした思い出の場所だから…そして亮平が近くにいるから…。そこで私は顔をあげてお姉ちゃんを見ると言った。
「ねえ。お姉ちゃん…引っ越すには私、まだ新人だし、お金も無くて…」
するとお姉ちゃんは言った。
「お金なら大丈夫。私がちゃんと払ってあげるから。それよりも今は一刻も早く鈴音ちゃんにこの家を出て行って貰いたいのよ。だって鈴音ちゃんがこの家に住んでるとね…。亮平君が貴女の事ばかり気にするのよ。だから…ね?お願い、鈴音ちゃん」
微笑みながら私を見つめるお姉ちゃんは…本当に綺麗だった――