本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第4章 7 私の新居
広さ8畳、南向きのエアコン完備のワンルームマンション。キッチンは一口コンロだけど、冷蔵庫も電子レンジも完備されている。そしてユニットバスに洗濯機付き。ベッドもあるし、小さな2人掛けのダイニングテーブルもある。クローゼットもあるしWi-Fiだって使い放題だ。
「ここなら何もなくても住めるな。この部屋で今度は賃貸マンションを探して、家電を買って・・・はあ~・・・やる事が沢山あるなあ・・・」
家から持参したノートパソコンを見ながら思わずため息が出てしまった。
それにしても・・・。
バフン
部屋のベッドに身を投げ出すと、天井を見上げた。・・・とても綺麗だけど見知らぬ部屋。そして窓の外から聞こえて来る外の町の喧騒・・・。そのどれもが、もうあの家には戻れないんだと言われているようで悲しかった。
お姉ちゃん…。
駄目だ、お姉ちゃんの事を考えるだけで涙が出てきそうになる。
こんな事してられないっ!
ベッドから起き上がると、PCの蓋を開いて電源を入れる。
そして不動産屋のページを開いて物件を検索し始めた―。
・・・どの位、PCを見ていただろうか?気付けば部屋の中はオレンジ色に染まっている。
「あ・・・もう夕方なんだ・・・」
立ち上がって窓に近付き、カーテンを開けて窓の外を眺めると町を行きかう人々が溢れていた。
ぐう~・・・
その時私のお腹が鳴った。
「はあ…。どんなに悩んでもお腹はすくんだな・・・。何か買いに行こう」
とても今夜は自炊をする気力が無かった。この近くにどんな店があるのか把握する為にも少し出歩いた方がいいかもしれないし。
私はお財布を持つとアパートを後にした―。
「へえ~・・・ここは職場とは反対側の場所だけどいろんなお店があるんだな…」
コンビニの袋をぶら下げてブラブラ歩いて、スーパーに酔って缶チューハイを買ってから私はアパートへと帰って来た。
「頂きまーす」
備え付けの電子レンジで温めたお弁当を前に手を合わせて、ポチッとテレビをつけた。そして1人で時々見ているバラエティ番組にしてもちっとも面白くなかった。
「不思議・・・。いつも観ているテレビなのに・・・少しも面白くない…」
何だかコンビニ弁当も好きなはずなのに・・・味を感じない。
「…」
モソモソとお弁当を食べ終え、着がえを持ってバスルームへと向かった。狭いユニットバスで身体と髪を洗って、バスルームから出るとバスタオルでゴシゴシ身体を拭いて、綿ジャージの部屋着に着替えた。
「へえ・・・ドライヤーまでドライヤーまでついているんだ・・・便利だね。でもこれもいずれは買わなくちゃ」
髪を乾かして、さっき買ってきた梅チューハイを飲んでいると、突然スマホに着信が入って来た。
「わ!びっくりした!」
そして着信相手を見て息を飲んだ。相手は亮平からだった。
「どうしよう・・・。お姉ちゃんからは亮平とは係わるなって言われているのに…」
電話に出ないでオロオロしていると、やがて着信は途絶えた。良かった…。
なのにまた間髪開けずに電話が鳴り響く。
「仕方ないな…」
この電話でお姉ちゃんの様子がおかしいから亮平に病院へ連れて行って貰うようにお願いしよう。そしてもう私には二度と連絡しないようにと・・・。
「もしもし・・・」
『鈴音っ!この馬鹿ッ!お前・・・何やってるんだよっ!』
電話越しから聞こえてきた第一声は・・・亮平の怒鳴り声だった――
「ここなら何もなくても住めるな。この部屋で今度は賃貸マンションを探して、家電を買って・・・はあ~・・・やる事が沢山あるなあ・・・」
家から持参したノートパソコンを見ながら思わずため息が出てしまった。
それにしても・・・。
バフン
部屋のベッドに身を投げ出すと、天井を見上げた。・・・とても綺麗だけど見知らぬ部屋。そして窓の外から聞こえて来る外の町の喧騒・・・。そのどれもが、もうあの家には戻れないんだと言われているようで悲しかった。
お姉ちゃん…。
駄目だ、お姉ちゃんの事を考えるだけで涙が出てきそうになる。
こんな事してられないっ!
ベッドから起き上がると、PCの蓋を開いて電源を入れる。
そして不動産屋のページを開いて物件を検索し始めた―。
・・・どの位、PCを見ていただろうか?気付けば部屋の中はオレンジ色に染まっている。
「あ・・・もう夕方なんだ・・・」
立ち上がって窓に近付き、カーテンを開けて窓の外を眺めると町を行きかう人々が溢れていた。
ぐう~・・・
その時私のお腹が鳴った。
「はあ…。どんなに悩んでもお腹はすくんだな・・・。何か買いに行こう」
とても今夜は自炊をする気力が無かった。この近くにどんな店があるのか把握する為にも少し出歩いた方がいいかもしれないし。
私はお財布を持つとアパートを後にした―。
「へえ~・・・ここは職場とは反対側の場所だけどいろんなお店があるんだな…」
コンビニの袋をぶら下げてブラブラ歩いて、スーパーに酔って缶チューハイを買ってから私はアパートへと帰って来た。
「頂きまーす」
備え付けの電子レンジで温めたお弁当を前に手を合わせて、ポチッとテレビをつけた。そして1人で時々見ているバラエティ番組にしてもちっとも面白くなかった。
「不思議・・・。いつも観ているテレビなのに・・・少しも面白くない…」
何だかコンビニ弁当も好きなはずなのに・・・味を感じない。
「…」
モソモソとお弁当を食べ終え、着がえを持ってバスルームへと向かった。狭いユニットバスで身体と髪を洗って、バスルームから出るとバスタオルでゴシゴシ身体を拭いて、綿ジャージの部屋着に着替えた。
「へえ・・・ドライヤーまでドライヤーまでついているんだ・・・便利だね。でもこれもいずれは買わなくちゃ」
髪を乾かして、さっき買ってきた梅チューハイを飲んでいると、突然スマホに着信が入って来た。
「わ!びっくりした!」
そして着信相手を見て息を飲んだ。相手は亮平からだった。
「どうしよう・・・。お姉ちゃんからは亮平とは係わるなって言われているのに…」
電話に出ないでオロオロしていると、やがて着信は途絶えた。良かった…。
なのにまた間髪開けずに電話が鳴り響く。
「仕方ないな…」
この電話でお姉ちゃんの様子がおかしいから亮平に病院へ連れて行って貰うようにお願いしよう。そしてもう私には二度と連絡しないようにと・・・。
「もしもし・・・」
『鈴音っ!この馬鹿ッ!お前・・・何やってるんだよっ!』
電話越しから聞こえてきた第一声は・・・亮平の怒鳴り声だった――