本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第5章 8 私は冷たい人間?
それから約30分後―
コンコン
再びドアがノックされた。
「はい」
カチャリとドアを開けると眼前に隆司さんが立っていた。
「鈴音。ピザが届いたよ。温かいうちに食べないか?」
「はい!食べます!もう、おなかぺっこぺこで」
元気よく言うと、隆司さんは笑った。
「ハハハハ。よし、それじゃ食べようか?」
「はい」
隆司さんの後に続き、ウキウキしながらダイニングへと向かった。
「うわあ~すっごいごちそうですねっ!」
ダイニングテーブルの上に乗った料理を見て私は思わず声を上げてしまった。
テーブルの上に乗っていたのはMサイズのピザにサイドメニューのフライドポテトにチキンの唐揚げ、そしてカップに入ったコールスローが乗っている。
「単にピザだけじゃさみしいと思ってセットメニューを注文したんだ。気に入ってくれたかな?」
「ええ!もちろんですよっ!あ、おいくらでしたか?私、お金出しますよ」
すると隆司さんが真面目そうな顔つきになる。
「鈴音、お金のことは気にするな。これは俺からの引っ越し祝いなんだから遠慮なく食べてくれ」
「で、でも…」
「いいからいいから。ほら、座って鈴音」
「は、はい・・・・」
言われるままにおとなしく椅子に座った。
「もう片付けは終わったのか?」
「はい、もうほとんど終わりました」
「そっか…ならビールでも飲まないか?」
「ビール…」
う~ん…確かに今日は暑くて引っ越し作業中汗もかいてしまったけど…。
ゴクリ。
あ、いけない。思わず喉がなってしまった…。ちらりと隆司さんを見ると、どうも今の音聞こえてしまっていたらしい。
「鈴音…今の・・・」
「きゃ~っ!!い、言わないでくださいっ!は、恥ずかしいですからっ!!」
慌てて両手を前に伸ばして手のひらを左右にブンブン振る。
「ハハハハ…飲みたいんだろう?待ってろよ、すぐに持ってくるから」
隆司さんは立ち上がると冷蔵庫へ向かい、ガチャリと冷蔵庫を開けると缶ビールを持ってきてくれた。
「はい、どうぞ」
トンと目の前にキンキンに冷えた缶ビールを置かれる。
「・・・ありがとうございます」
顔を赤らめながらお礼を言った。
「よし、それじゃ乾杯して飲もうか?」
「はい、そうですね」
私たちはプルタブを開けた。
「「かんぱーい」」
2人で缶を合わせてピザパーティーが始まった――
「ふう~…おいしかったです。お腹いっぱい」
私が満足げに言うと隆司さんもうなずいた。
「うん、うまかったな。ピザなんて取ったの半年ぶり位だ」
「私なんかもっとご無沙汰ですよ。いつも家でお姉ちゃんがご飯を…」
そこでぴたりと私は話すのをやめた。
「どうした?鈴音」
隆司さんが怪訝そうに尋ねてくる。
「い、いえ。何でもありません。私が片づけしますね」
慌てて立ち上がると食べ終えた食器を持ってキッチンへ行く。
「鈴音、でもまだ片付け終わっていないんだろう?」
「いえ、大丈夫です。だってキッチンの使い方覚えないといけないし」
「そうか。それじゃ頼むよ」
隆司さんはそれだけ言うと、キッチンから引っ込み自室へと入っていった。一人になった私は水道に触れて食器洗いを始めた。
「鈴音」
名前を呼ばれて顔を上げると隆司さんがキッチンカウンター越しから私を見ていた。
「何ですか?」
水道の水を止めると隆司さんを見た。
「これからシャワー浴びてくるから鈴音も片づけが終わったら入ってくるといいいよ」
「はい、そうですね」
「それじゃ、シャワー浴びてくる」
隆司さんは着替えを持ってバスルームへと消えて行った。私は再び食器洗いを再開した。今、私の脳裏を占めているのはお姉ちゃんの事だった。ウィークリーマンションに住んでいた時は毎日お姉ちゃんの事を思い出していたのに、今日はさっきピザを食べているときにはじめてお姉ちゃんの事を思い出した。そして同時に亮平の事も思い出された。
「私って…やっぱり冷たい人間なのかな…」
食器を洗いながら、ポツリと呟いた――
コンコン
再びドアがノックされた。
「はい」
カチャリとドアを開けると眼前に隆司さんが立っていた。
「鈴音。ピザが届いたよ。温かいうちに食べないか?」
「はい!食べます!もう、おなかぺっこぺこで」
元気よく言うと、隆司さんは笑った。
「ハハハハ。よし、それじゃ食べようか?」
「はい」
隆司さんの後に続き、ウキウキしながらダイニングへと向かった。
「うわあ~すっごいごちそうですねっ!」
ダイニングテーブルの上に乗った料理を見て私は思わず声を上げてしまった。
テーブルの上に乗っていたのはMサイズのピザにサイドメニューのフライドポテトにチキンの唐揚げ、そしてカップに入ったコールスローが乗っている。
「単にピザだけじゃさみしいと思ってセットメニューを注文したんだ。気に入ってくれたかな?」
「ええ!もちろんですよっ!あ、おいくらでしたか?私、お金出しますよ」
すると隆司さんが真面目そうな顔つきになる。
「鈴音、お金のことは気にするな。これは俺からの引っ越し祝いなんだから遠慮なく食べてくれ」
「で、でも…」
「いいからいいから。ほら、座って鈴音」
「は、はい・・・・」
言われるままにおとなしく椅子に座った。
「もう片付けは終わったのか?」
「はい、もうほとんど終わりました」
「そっか…ならビールでも飲まないか?」
「ビール…」
う~ん…確かに今日は暑くて引っ越し作業中汗もかいてしまったけど…。
ゴクリ。
あ、いけない。思わず喉がなってしまった…。ちらりと隆司さんを見ると、どうも今の音聞こえてしまっていたらしい。
「鈴音…今の・・・」
「きゃ~っ!!い、言わないでくださいっ!は、恥ずかしいですからっ!!」
慌てて両手を前に伸ばして手のひらを左右にブンブン振る。
「ハハハハ…飲みたいんだろう?待ってろよ、すぐに持ってくるから」
隆司さんは立ち上がると冷蔵庫へ向かい、ガチャリと冷蔵庫を開けると缶ビールを持ってきてくれた。
「はい、どうぞ」
トンと目の前にキンキンに冷えた缶ビールを置かれる。
「・・・ありがとうございます」
顔を赤らめながらお礼を言った。
「よし、それじゃ乾杯して飲もうか?」
「はい、そうですね」
私たちはプルタブを開けた。
「「かんぱーい」」
2人で缶を合わせてピザパーティーが始まった――
「ふう~…おいしかったです。お腹いっぱい」
私が満足げに言うと隆司さんもうなずいた。
「うん、うまかったな。ピザなんて取ったの半年ぶり位だ」
「私なんかもっとご無沙汰ですよ。いつも家でお姉ちゃんがご飯を…」
そこでぴたりと私は話すのをやめた。
「どうした?鈴音」
隆司さんが怪訝そうに尋ねてくる。
「い、いえ。何でもありません。私が片づけしますね」
慌てて立ち上がると食べ終えた食器を持ってキッチンへ行く。
「鈴音、でもまだ片付け終わっていないんだろう?」
「いえ、大丈夫です。だってキッチンの使い方覚えないといけないし」
「そうか。それじゃ頼むよ」
隆司さんはそれだけ言うと、キッチンから引っ込み自室へと入っていった。一人になった私は水道に触れて食器洗いを始めた。
「鈴音」
名前を呼ばれて顔を上げると隆司さんがキッチンカウンター越しから私を見ていた。
「何ですか?」
水道の水を止めると隆司さんを見た。
「これからシャワー浴びてくるから鈴音も片づけが終わったら入ってくるといいいよ」
「はい、そうですね」
「それじゃ、シャワー浴びてくる」
隆司さんは着替えを持ってバスルームへと消えて行った。私は再び食器洗いを再開した。今、私の脳裏を占めているのはお姉ちゃんの事だった。ウィークリーマンションに住んでいた時は毎日お姉ちゃんの事を思い出していたのに、今日はさっきピザを食べているときにはじめてお姉ちゃんの事を思い出した。そして同時に亮平の事も思い出された。
「私って…やっぱり冷たい人間なのかな…」
食器を洗いながら、ポツリと呟いた――