超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
私の部屋に四人のイケメン⁉

茶色のセミロングヘアをフワフワ揺らしながら。私こと千里(ちさと)ひなるは、まだ新しさが残る校舎を、先生から案内されていた。

「あなたが繰り上げ合格になったラッキーガールなのね」
「はい!本当に嬉しいです!」

二月初め。可愛い制服で有名な「私立南都中学校」を二月受験した。数年前まで「私立冬夏(ふゆか)中学校」という名前だったんだけど、生徒数が多すぎて学校は半分コされることに。そして「南都(なつ)中学校」と「普由(ふゆ)中学校」が誕生した。

勉強を重んじる普由中学校。
好きな事を極める南都中学校。

私は「とある理由」から、南都中学校を受験した。だけど結果は「不合格」。憧れの中学校だっただけに、通知を見た時は号泣だった。

落ち込む私にチャンスが回ってきたのは、通知を受け取った数日後。お母さんのスマホに電話がかかってきて「繰り上げ合格になった」って分かった!

「お母様も喜ばれたでしょう?」
「はい!といっても、不合格と思っていたのに急に合格になったので、気持ちが追い付かなくて……」

お母さんと二人、頭にハテナを浮かべながら入学手続きに行ったことを覚えている。本当に本当?これは夢?なんて。頭の中で、何度も問いかけた。

「でも事実だからね。今日からあなたも南都中学校の生徒よ」
「はい!」
「ふふ。いい笑顔ね」

もしかしたら一生分の運を使い果たしたかもしれない。だけど後悔はなかった。だって本気で私はこの学校に入学したかったから。
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