超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
「俺にとっては、さっきのひなるの言葉の方が大事。俺、カッコよかった?」
「……うん。もちろん、カッコよかったよ!」
一生懸命に走って、一位をとって、チームを勝利に導いた。そんなのカッコいいに決まってる。
断言すると、葵くんは嬉しそうに目を細めた。
「頑張ったご褒美として、さっきの言葉もう一回いって?」
「え、えっと……か、カッコよかった、です!」
「はは、うん」
恥ずかしくて真っ赤になった私を見て、葵くんは嬉しそうに頬を緩ませた。かっこよ過ぎてどんな表情も絵になるんだから、心が落ち着く暇がない。
「そういえばひなる、明日って暇?」
「学校は休みだし、何も予定ないよ」
「良かった。じゃあ俺と出かけない?デートしよう」
「えぇ!?」
驚く私を見て、満足気に笑う葵くん。でも私の心は、当然落ち着かないわけで。だって今、デートって言ったよね!?
「明日までに元気になるから、絶対いこうね。……っていうか、そのために頑張ったんだし」
最後の方は聞き取れなかったけど、どうやら葵くんは本気みたい。混乱する私をよそに「楽しみだなぁ」と無邪気な顔で笑っている。
(デートって……一体どうなるのー!)
服は?髪は?鞄に、靴は!?なんて迷っている間に、夜は過ぎて朝が来た。
――チュンチュン
天気は快晴。スズメが気持ちよさそうに鳴いている。あぁ、ついにデートの日になっちゃった!