超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「こ、こんな感じでいいかなぁ?」

夜遅くまでアキラちゃんにコーディネートの相談をして、やっと決まった服。全身鏡で最終チェックをして、いざリビングへ。

「わ~、ひなるちゃんのお出かけ服。可愛いよぉ、ワンピースかわいいよぉ!」
「な、七海先輩!おはようございますっ」

なぜか泣きながらやってきた七海先輩。「俺も行きたい〜」って抱きつかれそうになった瞬間。七海先輩の首根っこを、紫温先輩がつかんだ。

「往生際悪いね、七海は」
「そういう紫温だって、納得いかないって顔してるよ~?」
「あんなルールを作った七海に納得いかないけで、ひなるちゃんには今日を楽しんでもらいたい気持ちでいっぱいだよ」
「え~、うそくさー」

というか、ちょっと待って。「今日を楽しんでもらいたい」って……私が葵くんとお出かけするって、皆しってるの!?
すると「お見通し」と言わんばかりに。紫温先輩が、長い人差し指をピンと立てた。

「門限は17時だからね」
「門限?」
「中学一年生が、遅くまで男女二人っきりでいるのは良くないから」
(やっぱり今日のこと知られてる!)

照れくさくて、なんだか気恥ずかしくて。誤魔化すように苦笑を浮かべていると、廊下の奥から声が響いた。

「せめて18時にしてくれない?」
「葵くん!」

長い足がよく映えるズボンで、スタイルの良さが浮き彫りになっている。これから並んで歩くわけだけど……体型が隠れるワンピースを着て、本当に良かった!

「ひなる、ワンピースよく似合ってるね」
「あ、ありがとう……っ」

褒められると照れくさくて、じんわり汗が浮かんじゃう。わ〜、頑張ったお化粧がとれちゃうよ!
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