超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
「しんどくて足が思うように動かなくなった時。ひなるが一生懸命、応援してくれる姿が見えてさ。ひなるの応援に応えたいって思った。そうしたら力が湧いて……自分でもびっくりするくらい速く走れたんだ。ひなるからパワーを貰ったおかげ」
太陽が落ち、夕日に変わっていく。その景色をものともしない葵くんの笑顔。太陽よりも、夕日よりも、何よりもキラキラ輝いている。こんなスゴイ人に、私の応援が届いたの?力になれたの?それってなんだか、スゴイことだ。
「あの時は無我夢中だったけど……大きな声で応援して良かった。葵くんに届いてよかった!」
「うん。だから今度は、俺が勇気を出す番」
「え?」
葵くんは私の手を引いて、木のベンチに座らせる。と同時に、大きな手はあっけなく私から離れた。
(あ……)
今日一日、ずっと手を握っていたからかな。一瞬でも離れると、寂しく感じちゃう。まだまだ繋いでいたいって思っちゃう。
「ひなる、俺を見て」
「あ……、え?」
突然のことだった。まるで王子様がするみたいに、葵くんは片膝をついて、私の前に座る。そして大きく深呼吸をした後……真剣な目で、私を見た。
「ひなるが好き。
だから、俺と付き合ってください」
「え……」
葵くんがポケットから出したのは、なんと指輪。私の右手の薬指に、光るシルバーリングを近づける。