超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「やっぱり、よく似合ってる。ひなるの白い手に似合うと思ったんだ」
「……」
「ひなる?」
「これって、」

夢かな?私が見てる光景は、夢なのかな?そう思うほど嬉しくて、幸せで――
あぁ、そうか。

目が合うと嬉しかったり、話しができると幸せだったりするのは。カップルの言葉に敏感になったり、葵くんが近くにいるとソワソワするのは……全部全部、この言葉一つで説明がつくんだ。

「私、葵くんのことが好き。
葵くんが、大好き……っ」

優しさをもらう度、葵くんを見るようになった。笑いかけてくれる度、葵くんのことを考えるようになった。そうして私は、いつの間にか……たくさんたくさん、葵くんを好きになったんだ。

「ひなるが、俺のことを好き……?」
「うん……好きですっ」
「そう、なんだ……」

私と同じくらい、顔を赤くした葵くん。いつものクールな葵くんから、こんな表情が見られるなんて!早くも彼女の特権を実感でき、胸がキュンとはずんだ。

「葵くん、指輪ありがとう。すごく嬉しい!」
「良かった……はめてもいい?」
「うんっ」

指輪は、スルスル私の指に入った。……というか、スルスル過ぎて、腕を下げれば簡単に落ちてしまう。

「ごめん葵くん。私の指って意外に細かったみたい」
「ぷっ、違うよ。これはね、わざと大きくしてるんだ」
「わざと?」

ブカブカの指輪をはめたままの手を、葵くんはギュッと握った。そして熱っぽい瞳で、私を見つめる。
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