超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
「明日からよろしく、千里」
「よろしくね、四条くん!」
そして四条くんは自分の部屋へ戻った。隣同士の部屋だから、困ったことがあったら四条くんに頼ってもいいかな?いいよね、だってお隣さんだもんね!
四条くんに続き、私も部屋へ入る。すると、いつ運び込まれたか分からない私の荷物たちが、部屋の真ん中を陣取っていた。
「明日は入学式だから、今日中に荷解きを済ませよう!」って気合いを入れた。はずなのに、
「それにしても四条くん、思ったより優しい人だったな」
ついつい四条くんのことを考えちゃう――ってダメダメ。早く新しい制服を出さないと、シワになっちゃう!
慌てて手を伸ばした瞬間。
――コンコン。
部屋の扉が、勢いよくノックされる。
「おい……入るぞ」
「ど、どどうぞ!」
この声、白石くんだ!
見事正解し、不機嫌そうに顔を歪めた白石くんが現れる。私の部屋には目もくれず、ただじっと私だけを見つめていた。かと思えば、ズンズンと大股で歩き、私の前で立ち止まる。
「俺、さっき言ったよな?」
「な、何をでしょう……?」
白石くんは「チッ」と豪快に舌打ちをした後。私に思い出させるためか、もう一度ゆっくり喋る。
「この寮では、絶対うるさくすんなよ。分かったか?」
(そうだったー!)
平謝りする私を見て、白石くんは「はぁ~」と。ながーいため息をついた。
「うるさいのは一番〝こたえる〟から静かにしてくれ。あと、ここの壁は薄いから気をつけろよ」
「それってどういう……?」
すると白石くんは、ズイッと顔を近づけた。かと思えば私の耳元で、「〝四条くんが思ったよりも優しい人〟で良かったな」と。さっき私が呟いた独り言を、見事に再現した。