超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
一緒にお買い物
お昼ご飯を食べてないから、スーパーの中を歩いている時もグーグーと鳴るお腹。惣菜に菓子パン、お弁当が美味しそうだよ。
「全部買えたらいいのに……」
「じゃあ、いっそ全部買っちゃう~?紫温くんのコネを使ってさ」
「ほう。その手がありましたか……って。遊馬先輩⁉」
ガヤガヤしたスーパーの中。思い切り振り返ると、高く積んであった商品の段ボールにぶつかってしまう。目をつむる直前、段ボールがグラリと不気味に揺れた。
「――っ!」
「危ない!」
痛みを覚悟したけど、いつまで経ってもやってこなくて。不思議に思い目を開けると、私とは違う骨ばった腕が、目の前に伸びていた。
「ふ~、カップ麺の段ボールで良かった。もしペットボトルなら、俺もひなるちゃんも潰れてたよー」
「あ、ありがとうございます……私も支えます!」
とは言ったものの。段ボールが高くて、手が届かない。それなら、段ボールを支えている遊馬先輩を支えよう!
「えーと、ひなるちゃん?」
「なんでしょう!」」
「何してるの?」
「遊馬先輩の背中を支えています!」
まさか自分が支えられると思わなかったのか。遊馬先輩は「ぶはっ」と吹き出し、クツクツ笑う。
「ありがとうね。でも店員さん呼んできてくれると助かるな~」
「ハッ! その方がいいですよね、すみません。すぐに呼んできます!」
だけど私が動く前に、店員さんが気づいてくれた。悪いのは私なのに、段ボールを直しながら何度も謝ってくれる。でも限られた通路で急に動いた私が悪いもん。だから店員さんの倍、ペコペコお辞儀をした。うぅ、遊馬先輩にも迷惑かけちゃったな。