超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
そんなこんなで。無事に買い物を終えた、スーパーから帰り道――
「いっぱい買ったねぇ~」
「もうお腹ペコペコです」
私と遊馬先輩は、二人並んで寮を目指していた。学校の裏側にスーパーがあるから、生徒は全く通らない。だからカッコいい遊馬先輩が歩いていても、近所のマダムたちが目を奪われるだけ。これがもしウチの生徒だったら、今ごろ大騒ぎだよ。
「そうだ、先輩。さっきスーパーで迷惑かけちゃって、すみませんでした」
「なんで? 俺が急に声をかけたのが悪かったんだし。ひなるちゃんは何も悪くないよ~」
空いている片方の手で、私の頭をなでる遊馬先輩。本当に気にしてないんだって、今の先輩の顔を見たら分かる。段ボールに潰されそうになったのに、優しい人だなぁ。
「それに荷物まで持ってもらっちゃって」
「俺の買い物も入ってるから。気にしない、気にしない」
遊馬先輩の手には、地面に向かってのびるエコバッグが握られている。念のため大きなエコバッグを持って行って良かった。朝ごはん用に買った食パンを、手で持って帰らずに済んだ。
「にしても、ひなるちゃん。すごい量の荷物だね」
「今日の晩ご飯、カレーはどうかと思いまして」
「まるまる一パック、ルーを買ってなかった?」
「皆さんに食べてもらいたいんです!」
家で家事をしていたから、大体のものなら作れる。味にも自信があるよ!
「家で料理してたんだ。えらいね~」
「えらいというか。そうするしかなかったので」
「それって……。わ、危ない!」