超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
「どこか行ってたの?」
「遊馬先輩とスーパーでお買い物してたの」
すると四条くんは「ふーん」と。私が一生履かなさそうな大きな靴を、つまらなさそうに履く。そしてトントンとつま先を地面につけ、靴と足をならした。その姿は、ちょうど太陽を背にしていて……カッコよさも相まって、神秘的にすら思える。ここまで太陽が似合う男子って、そうそういない。
「四条くんは、これからお出かけ?」
「少し走って来る。明日から部活が始まるだろうし」
「もう部活を決めてるの?」
「サッカー。小さい頃からずっと続けてる」
ボールを蹴るフリなのか、四条くんは右足を軽く前に出した。すると半ズボンからのぞく、筋肉のついた足が見える。どれだけ本気でサッカーに取り組んでるか、よく分かるなぁ。
「頑張ってね、応援してる!」
「……あのさ」
四条くんは、私へ手を伸ばす。だけど彼の腕にはめた時計が「ピピ」と鳴ったことにより、その腕は体の横へ戻った。
「スタートの合図だ。じゃあ、一時間ほど帰ってこないから」
「え、一時間⁉」
そんなに走るの⁉明日は入学式なのに⁉ストイックすぎる四条くん。だけど本人は、涼しい顔をして玄関を出た。いってらっしゃいって言った方がいいかな……ええい、言っちゃえ!
「四条くん。い、いってらっしゃい!」
「……それ、よく似合ってる」
四条くんは私の耳を指さした。次に「いってきます」と言い、滑らかな動きで走って行く。規則的に足を回転させ、ぐんぐん前に進んでいく四条くん。あの速さで一時間走り続けるの?すごいなぁ。