超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
「先生、お聞きしたいことがあるのですが」
「何かしら?」
「この学校に入ったら、好きな部活を作って良いんですよね?」
そう。これこそが、私が南都中学校を受験した理由。私の中学校生活でやりたいこと!
「えぇ、好きな部活を作っていいわよ。ただし条件があってね……あぁ!!」
いきなり大きな声を出した先生は、先生用のタブレットを操作していた。見るからに慌てている感じ。どうかしたのかな?
「い、いいい、今から千里さんの部屋を案内するわね!」
「お願いします?」
先生の横顔を流れる汗。それに気づくことなく、私は隣を歩いた。
南都中学校と普由中学校は「共同の寮」があり、希望者は寮で生活することが出来る。県外から受験する子もいるから、意外に多くの寮生が集まるらしい。私もその一人。だから入学手続きの時に「寮希望」って学校に伝えていたの。
だけど、校舎を出て寮に向かう先生の足取りはおぼつかない。ばかりか、寮館に入ったというのに、女子寮からどんどん離れて行く。なんで遠ざかっているんだろう?
「はい。到着しましたよ~……」
「わぁ!さすが四人部屋だけあって大きいですね!でも、どうして女子寮じゃなくて特別寮なんですか?」
特別寮って、寮母さんが寝泊まりするところじゃなかったっけ?しかも寮にしては豪華だし、大きいような。
不思議がる私をスルーした先生は「いい?開けるわね?」と。何度も確認した後、ゆっくりとドアを開けた。
――ガチャ。
「は? なんで女子がいるの?」
「え……だ、男子!?」
――バタン!
勢いよく扉を閉める。