超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「いただきます」
(一口が大きい!)

カレーをこんもり乗せたスプーンを、大きな口に運ぶ白石くん。そのペースの速さったら!もう半分なくなっちゃった!

「美味しかった~。ひなちゃん、ごちそうさま!さて、食後の牛乳牛乳っと」
「あ、俺も」

二人は冷蔵庫を目指し、互いの名前が書いてある牛乳パックを取り出す。急いで二人にコップを渡す……必要はなくて。二人とも豪快にラッパ飲みした。

「ちょ、お下品ですよ二人共!」

すると白石くんは面倒くさそうに、パックから口を離した。眉間には深く刻まれたシワ。

「牛乳一パックが何日で無くなるか、知ってんのか?」
「五日とか?」
「あめぇな」

どうやら空になった牛乳パックを、左右に振る白石くん。

「俺がこれを開けたのは、今日の朝だ」
「……へ?」
「中学生男子くらいになるとな、こんくらいすぐ飲んじまうんだよ。いちいちコップなんか使ってられるか」
「むしろ足りないよねぇ~」

にこやかな顔で相づちを打つ遊馬先輩を見て、カルチャーショックを受けた。だって、だって!牛乳一パックが、一日で無くなるなんて!男子の胃袋って、一体どうなっているんだろう。

「でも牛乳はカロリーがあるんですよ?そんなに飲んで太らないんですか?」
「「ないな/ねぇ」」

口をそろえて否定する二人がうらやましい。私なんて、ちょっと多くお菓子を食べただけで、すぐ体重に影響するっていうのに。

「男子の体がうらやましいです……」
「そう~? 俺は女子の柔らかいボディが、」

好きだけど?――と言い切る前に、遊馬先輩は鉄槌を食らう。犯人は白石くん。遊馬先輩がテーブルに伏せて静かになってるのを見て「やっと黙ったか」と悪態をついた。
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