超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
「いたッ」
「何ボーッとしてんだよ。前みろ、ぶつかるぞ」
「わ、本当だ」
見ると、目の前にそびえ立つ大きな石像。プレートに「初代理事長」って書いてある。つまり氷上先輩のご先祖様。ちょっと似ている気がする。まじまじ眺めていると、再びデコピンが飛んで来た。もう、さすがに2回はいたいよ!
「白石くん~!」
「……あのさ、お前の制服」
「制服?」
「に、似合って…………やっぱ何でもねぇ!」
「へ?」
何か言いたいことがあったのかな?でも聞き返す前に、白石くんが私の頭をワシャワシャなでた。せっかくセットしたのに‼って文句を言いたかったけど。白石くんが珍しく優しい顔をするから、何も言えなくなった。
「俺も新入生代表の挨拶がんばるから、お前も友達の100人や200人くらい作ってこい。あれだけ美味いカレー作れるお前なら、友達だって難なく出来るだろ」
「ふふ白石くん、カレーは関係ないよ。でもありがとう、がんばるっ」
「フン、じゃあな」
鼻息あらく校門をくぐる白石くん。私から離れフリーになった途端、フユ校の女子たちから「カッコイイですねぇ!」と囲まれていた。ひぇ、さすがイケメン。さっそくモテてる!
「……よし。私もがんばるぞ!」
ガッツポーズをすると、後ろで「はは」と聞こえる笑い声。振り向くと、あのボリューミーなカレーが本当に体に入ってるの?と聞きたくなるような。スラッとした四条くんの姿があった。