超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「でもさぁ、ひなるは噂になってるよ?」
「噂?」
「今日登校する時、イケメン二人と一緒に来たんでしょ?何か関係あるのかーって、女子がヒソヒソ話してた」
「えぇ、誤解だよ!わ……私が何回もハンカチを落としちゃってさ!二人は拾ってくれただけなのっ」

なんとか誤魔化すも、大量の冷や汗が顔を流れる。もう噂になってるなんてビックリ!だけど大きな声で説明した事が幸をなし、周りで聞き耳を立てていた女子たちが「良かった~」と安心していた。何とかなったようで、思わず私もホッ。
だけどアキラちゃんだけは違うようで。妖しい笑みを浮かべ、私の肩に手を置いた。

「あたしは自分の恋愛には興味ないけど、人の恋愛は違うから!困ったことがあったら、いつでも言いなね?」
「うん?ありがとう、アキラちゃん」
「ところで。さっそく今日から仮入部が開始だねぇ。さすが、やりたい事を極めさせてくれるナツ校。もう仮入部なんて早いよね。ひなるは何に入るか決めてる?」
「えっと、実はね」

部活こそ、私がナツ校を受験した理由。私のやりたいこと!

「おかし調理部を、新たに作ろうと思ってるの!」
「すごいじゃん!確かに、ナツ校もフユ校も調理部はなかったなぁ」
「ナツ校のホームページを見た時に〝新たな部活設立・大歓迎〟って書いてあって。それを見てナツ校に行きたいって思ったんだぁ」
「私もホームページ見たよ。でも新しく部活を作るには条件があるって、小さい字で書いてあったような」

え⁉条件?なにそれ知らなかった!そう言えば昨日、私を寮へ案内してくれた先生も……

『好きな部活を作っていいわよ』
『ただし条件があってね』

って言ってた気がする。その条件って、一体なに――⁉
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