超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
初めて知る君の弱み*翼*
*翼side*
「よし。がんばるぞ!」
(この声……千里か?)
目を開けると、窓から差し込む夕日が見えた。しまった……お昼前に帰って来たのに、だいぶ寝ちまった。
さすが勉強を重んじるフユ校というべきか。一年生から七時間授業、模試の連続。フユ校で部活に入る人は、ほとんどいないと聞いていたが納得だ。部活してる時間がねぇ。今日だって入学式が終わったばかりだってのに、結構な量の課題が出てる。早々に取り掛からねぇとマズイ……って思ってるのに動けねぇ。千里が真剣な顔で、何やら作っているからだ。
(部活の名前がどうのって言ってたな。何してんだ?)
声をかけるのも悪い、と思うほど真剣な横顔。こんな顔もするんだな。ってか朝は緊張してたけど、友達はできたのかよ。
(あ、船こぎはじめた)
限界を超え眠気がきたのか、千里の頭が不安定に揺れる。ユラユラして、今にもテーブルにぶつかりそうだ。すると案の定。千里の頭が、スゴイ勢いでテーブルに落ちていく。
「あぶね!」
――グイッ!
千里とテーブルの間に、なんとか腕を差し込んだ。千里は変わらず寝ている。のんきな奴め。さっきクッションになった俺の腕は、今や枕になっている。頭をスライドさせ、そっと机に置いた。寝てる奴の頭って重てぇ。
「おい、制服着たままだとシワになるぞ」
「スー、スー」
「……このまま寝かせるか」
冷蔵庫に向かおうとした時。あるものを視界に入り、足が止まる。それは一枚の紙。