超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「部活動登録申請書?部活作るのか。でも、おかし調理部って……」

思わず笑った。だけど申請理由を読んで、なんとも言えない気持ちになった。コイツ、おばあちゃん子だったんだな。ずっと家に一人じゃ、そりゃ寂しいよな。

「ってか千里っておかし作るの下手なのかよ。カレーは上手に作れるのに。変な奴だな」

昨日会ったばかりの千里ひなる。いきなり女子が来て迷惑だったが、なぜか放っておけない奴で。いきなり晩ご飯は作るし、食べろと催促されるし(?)、めちゃくちゃな奴だ。だからか、気になる。朝なんて「制服似合ってる」って言いそうになっちまったし。絶対に俺のキャラじゃねーだろ。

「はぁ……課題やるか」

すると玄関の扉が開き、葵が帰って来た。手には珍しく、スーパーの袋がぶら下がっている。

「今日から部活じゃねーのかよ。ってか何で大荷物?」
「一年だけ早く帰らされた。これは……晩ご飯」
「葵が晩メシ?」

いつも食わねぇくせに、どういう心境の変化だよ。でも、ちょうどいい。葵にも書類を見せてやろう。千里のことを知るには良い機会だしな――って思ったけど。
葵がキッチンに入り、袋から取り出したのは……ベーコン、パスタ、それに卵とチーズ。更には黒いエプロン。ちょっと待てよ、まさか!

「お前が晩メシ作るのかよ、マジ?」
「……作ってもらうだけじゃダメだし」

その時、千里を目で追う葵。ってことは、千里へのお返しで晩メシを作るってことか?あの葵が?
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