超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「笑った責任をとって、遊馬先輩がポスターを作るっていうのはどうですか?」
「でも俺って副生徒会長だし、会長の仕事もあるし、忙しいんだよね~。ひなちゃんに協力してあげたいのは山々なんだけど。力になれなくてごめんね!」
「だ、大丈夫ですっ」

先輩が忙しそうなのは、一緒に生活していたら何となく分かる。だって遊馬先輩は、いつも……――ん?思い出そうとしても、寮にいる先輩はスマホを見たり、誰かと電話したり。忙しそうな雰囲気は一切なく、むしろ全力で青春を楽しんでいるように見える。

(遊馬先輩って、実は暇人なのでは?)

すると予鈴を知らせるチャイムが、中庭に響く。「じゃあね」と言った先輩の姿が小さくなった後。急いでお弁当を食べ、教室に戻った。その間ずっと、なぜかアキラちゃんは口を尖らせている。

「アキラちゃん、珍しく怒った顔してどうしたの?」
「遊馬先輩が気に食わないだけー。なんか軽いっていうかさぁ」

確かに。私も出会ってすぐ手を握られたし。遊馬先輩って、プレイボーイなのかな。

「一生懸命作ったひなるのポスターを見て笑うのも、あたしは嫌だな」
「ありがとうアキラちゃん。でも遊馬先輩って、根は悪い人じゃないんだよ」
「なんで知ってるの?」
「だってスーパーで……あ」

スーパーで助けてくれたから――ゴクン。出かかった言葉を、急いで飲み込む。危ない、同居していることは内緒だった!
だけどアキラちゃんは、まるで探偵のように。キラリと目を光らせる。
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