超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
その後――
帰宅し寮へ入ると、遊馬先輩がリビングでスマホをいじっていた。
「葵の大きい荷物なに~?」
「……内緒」
クールな葵くんが「実はこの後おかしパーティする」って言ったら、遊馬先輩はどんな反応するんだろう。ちょっと見てみたいかも。
「にしても、二人で帰ってくるなんて怪しいなぁ。もしかして……おっと電話だ」
その場で通話を始めた先輩。だけど長ーいため息をついて、自室に戻った。私と葵くんは、廊下を歩きながら小声で話す。
「ひなる、俺の部屋に集合ね」
「うん」
荷物を置くため、自室に入る前に。翼くんにお礼が言いたくて、隣のドアをノックした。少し遅れて出て来た翼くんの顔に、メガネが乗っている。しまった、お仕事中だったかな。
「邪魔してごめんね。どうしてもお礼が言いたくて」
「別に邪魔じゃねーよ。印刷できて良かったな。あとこれ、リビングに転がってたぞ」
渡されたのは、部活動登録申請書。印刷することに必死で、片付けもせず出ちゃったんだ。
「拾ってくれてありがとう!」
「別に。じゃあな」
(……ん?)
渡された申請書を見ると、今までなかった文字を見つける。まさか、これって!
――バタンッ
「な、お前!ノックしろってあれほど、」
「そんな事より翼くん!これ、これ!!」
私が指さすのは〝部員名簿欄〟。「千里ひなる」の下に、新たな名前が書き加えられていた。