超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「白石翼って書いてある!翼くん、部員になってくれるの⁉」
「な、大きい声で言うんじゃねぇ!皆に聞こえるだろうが!」
「ご、ごめんッ。でも、どうして?」

視線を逸らしながら、翼くんは私に、新たな紙を渡す。それは翼くんが記入した、おかし調理部への入部届だった。

「えぇ!?」
「ポスター作りがアレじゃ、おかし作りも俺の手助けがいるんじゃねーかなって思っただけだ。つっても俺は初心者だからな!期待するなよ!?」

幽霊部員じゃなくて、本当にお菓子を作ってくれる気なんだ。2人目の部員が翼くんだなんて嬉しい!

「これからよろしくね、翼くん!」
「……おぅ。フユ校の掲示板にもポスター張っとくぞ」
「ありがとう!じゃあ印刷したポスター渡すね」
「真面目か。こっちでやるから気にすんな」

そしてドアは閉められた。つまり翼くんは、自分のプリンタを使って、ポスターを印刷してくれるって事だよね?インク代だってかかるのに……。

「ありがとう翼くん」

扉の前でお礼を言った後、自分の部屋に戻る。
これから葵くんのお部屋に行くわけだけど、制服のままでいいよね?わざわざ着替えるのも変だし。
――コンコン
ドアを開けたのは〝静かに〟のポーズをした葵くん。そっか「お邪魔します」なんて言ったら、皆にバレちゃうもんね。そぉっと中へ入る。
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