超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
「……っ」
「大丈夫だよ、ひなちゃん。修正テープで直そう」
「遊馬先輩……」
テープで直していいんだ、良かった!安堵の息をつく私を見て、淀橋先輩が遊馬先輩を睨んだ。
「大体、遊馬くんが厳しいから皆が逃げるんだぞ。〝フユ校の氷上生徒会長が怖くてメンバーがボイコットしてる〟とか言ってるが、君の厳しさが本当の原因だからな」
「え」
そうなの⁉遊馬先輩を見ると、へらっと笑いながら頭をかく。
「えぇ~俺そんなに厳しいかな?」
「千里さんにしてもそうだ。急に書記と会計をこなせなんて……よくついてきてくれてる。感心する」
「淀橋先輩~っ」
ポロポロ泣く私に淀橋先輩はギョッとするも、ポケットからハンカチを渡してくれる。うぅ、優しいなぁ。
「めげずについてきてくれて感謝する。遊馬くんは言動がチャラいが、生徒会に関しては案外ストイックでな。キツかっただろう」
「ちょっとちょっと!俺はいつも適当だって~」
「嘘つけ。生徒会の役員が全員男子なのも、自分に惚れたはれたではなく、真面目に仕事をする人を選んだ結果だろう。資料のチェックを頼んだ時もそうだ。夜だろうが光の速さで返答が来るし、一体いつ休んでいるのか不気味なくらいだ」
(そうだったんだ)
寮にいる時、遊馬先輩は常にスマホを触っていた。あれは遊んでいたわけじゃなく、生徒会の仕事をしてたんだ!思えば、あの時も。
『あぁいう子たちを生徒会に入れないんですか?』
『ん~あはは。どうしようかな』
ちゃんと生徒会の仕事をしてほしいから、自分目当ての子は生徒会に入れない。それってなんだか、私がおかし調理部に幽霊部員を入れたくないって思うのと、似てる気がする。