超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?
緊急ルーム会議*葵*
*side葵*
緊急ルーム会議が開かれたのは、合同会議が終わった夜のことだった。
「っていうわけで、俺ら全員ひなるちゃんに恋してるでしょ?」
「はぁ⁉」
唐突な内容からスタートした七海さんに、大声を出したのは翼。現在、お風呂で不在中のひなるに気付かれまいと、七海さんが「シーッ」と注意する。賑やかな翼に対して冷静だったのは、紫温さんだ。
「やっぱり。ひなるちゃんに恋をしたのは、俺が最後だったんだね」
「恋……」
頭の中に、ひなるの顔が浮かぶ。いつもニコニコ笑っていて、優しくて、可愛くて……。ひなるを前にすると、いつも考えるより先に言葉が出てしまう。滝本さんから「ひなるが大変だ」と聞いた時もだ。気づいたら、ひなるの元へ走っていた。
ひなるといると、自分の行動の説明がつかないことがある。サッカー第一だった俺が、一瞬でも部活のことを忘れるなんて。
「でも葵クンは違うみたいだよ?ひなちゃんを好きじゃないんだって~」
「え」
七海さんの言葉に反応したのは、俺。
そう言えば七海さんから、
『ひなるちゃんのことが好きだよね?』
『まさか自覚なし?』
『ウカウカしてたら、俺が横からかっさらうよ』
って言われた事があった。あの時は何も返事出来なかったけど……。
「ねぇ翼」
「あんだよ」
俺の隣に座る翼。いつも通り不機嫌な顔だ。答えてくれるか分からない、けど、どうしても聞いてみたい。