超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?

「葵くん、今日は朝練じゃないの?」
「朝練の代わりに、顧問に課題を提出してくる」
「課題?」

すると葵くんは、「はぁ」と深いため息をついた。

「〝今どれほどサッカーが好きか作文にして来い〟って言われてさ。どうやら顧問は、俺がサッカーに飽きたから生徒会に入ったって思ったみたい。期間限定のヘルプだって、何回も言ったのに」
「大変だね……それで今も眠そうなの?」
「それもだけど、勝手に生徒会に入ったペナルティとして、俺だけキツイ練習メニューを組まされてるんだ」
「え!」

それで葵くん、最近いつも眠そうなんだ。朝起きても授業中も、帰って来てからも、隙あらば寝てるもん!

「ごめんね!葵くんに頼った私の責任だよ!」
「俺がひなるの力になりたくてした事だから、謝らないで。それに俺も顧問からの無茶ブリに〝受けて立つ〟って姿勢だし。顧問と俺の、我慢比べみたいなもんだよ」
「しんどくないの?」
「全然」

ニッと口角を上げた葵くんの笑顔は、すごく爽やかでカッコイイ。だからか葵くんと教室を目指す間中、女子からの視線が絶えなかった。翼くんの時もそうだったけど、二人はイケメンで目立つから、隣にいずらいよ……。
すると私がだんだん遅れてることに気付いた葵くん。「ひなる」と、私の手を掴んだ。

「わ、わぁ!」
「おっと」

思った以上の力強さに、足がふらつく。葵くんは、そんな私をしっかり抱き留めた。
――ギュッ
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